唐揚げと人生観

とあるイベントに参加して、そこで唐揚げを売っていたおじちゃんの言葉が深かったのでここに。

そのおじちゃん、
「野菜を詰め放題で売って来てって友達から預かってきたんだけど、詰め放題用の袋を忘れちゃってさ~。
しょうがないから唐揚げのパックを入れる袋に詰めてもらってるの!」
と初対面からいきなりぶっちゃけ、がははと笑った。
もうそれだけで「この人好きだ……!」と思った。
唐揚げパック用の袋はもともと用意されていた詰め放題の袋よりも大きかったようで、おじちゃん的には損になるはず。
「いや~、俺のじゃないし、俺に預けたんだからその友達もしょうがないよね!」……みたいな。

実はおじちゃん、唐揚げ屋さんの前は居酒屋さんをしていて、そこを2年ほど前にたたんで唐揚げ屋さんを始めたらしい。
居酒屋さんの前はラーメン屋さんだったようで、ご本人曰く「色々失敗もしてきてるからね~」とのこと。

「七転び八起きって言うけれど、もう今十転びくらいじゃないかな?
まぁ、この先もいつ転ぶかわからないしね~
でも、失敗したからといってそこで立ち止まってもしょうがないから次のことしてるの。
失敗を失敗と思ってばかりいてもねぇ。後から振り返ったら笑えるし、それでいいんじゃないの?」
と、とにかく前向き。
明るいってもうそれだけで武器になる。

唐揚げが揚がるのを待っている間に、思いがけず一人の人の人生観に触れて。
皆めいめいとりどりの人生を生きているんだよなぁ。
私はどうか。

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