会計業務の自動化入門 - 毎日の経理作業が劇的に変わる(2024現在の実情)
はじめに
「毎月の経理作業に追われて残業が続く...」
「大量の領収書の整理に困っている...」
「通帳の入力作業が大変...」
こんな悩みを抱えていませんか?本記事では、最新のテクノロジーを活用して、これらの作業を大幅に効率化する方法をご紹介します。
1. 自動化で激変する日常業務
Before(自動化前)の一日
9:00 - 通帳の取引内容を手入力
10:30 - 領収書と取引を突合せ
12:00 - 昼休憩
13:00 - 仕訳作成
15:00 - 不足書類の確認と取引先への連絡
17:00 - 翌日の準備...
After(自動化後)の一日
9:00 - 通帳データの自動取込み 1ページ 24行(5分)
9:05 - プログラミング、AIによる領収書データ化(10分)
9:15 - 自動マッチング実行(5分)
9:20 - 確認作業と修正
10:00 - 他の業務に着手可能!
AIによる領収書や請求書のデータ化(10分)は資料のボリュームや画像タイプ、表示されている項目により異なる為時間のかかり方はケースバイケース。早くできる物ばかりではない。
2. 具体的な自動化の手順
Step 1: 書類の電子化とファイル名ルール
📂 基本的なファイル名の付け方:
YYYYMMDD_取引先名_金額.pdf
【具体例】
20241110_東京電力_29800.pdf
20241115_〇〇商事_54600.pdf
20241120_△△運輸_12500.pdf
実践ポイント
スキャナーで取り込む際に自動でファイル名を付ける設定が可能
スマートフォンでの撮影時もアプリで自動命名できる(らしい)未実施
Step 2: 通帳データの自動取込み
従来の方法:
1. 通帳をめくる
2. 会計ソフトやExcelを開く
3. 日付を入力
4. 金額を入力
5. 取引先を入力
...1件あたり約1分
自動化後:
# Pythonによる自動取込みの例
import pandas as pd
from PIL import Image
import pytesseract
# 1ページ(24行)を5分で処理
# 手作業なら24分かかる作業が1/5に
他にもやり方はありますが、1ページ 24行あたり、およそ5分で通帳取引の履歴は完成します。
Step 3: 証憑書類とのマッチング自動化
具体例:通帳データと領収書の自動マッチング
取引データ:
日付:2024/11/10
取引先:東京電力
金額:29,800円
📄 保管済みPDF:
`20241110_東京電力_29800.pdf`
➡️ 自動マッチング結果:
✅ 日付一致
✅ 取引先一致
✅ 金額一致
⭕️ マッチング完了!
ここは要調整ですが、およそ7から8割が自動的にマッチング処理されます。
Step 4: 仕訳の自動化
よくある取引パターンの例:
【電気代の場合】
借方:水道光熱費 29,800
貸方:普通預金 29,800
【定期的な仕入の場合】
借方:仕入高 54,600
貸方:普通預金 54,600
このような定型的な取引は自動で仕訳を作成!
5から6割の取引の仕訳はこのパターンが多い。
3. 画像データの処理例
大量の領収書処理
例:ガソリン代の領収書100枚を処理する場合
従来の方法(手作業):
1枚あたり2分 × 100枚 = 200分(3時間20分)
自動化後:
フォルダにまとめて保存
バッチ処理実行(15分)
確認作業(30分)
合計45分で完了!
少量の領収書処理
例:日々の経費精算5枚
スマホで撮影と同時にAI処理(アプリを利用するとできるらしい)未実施
数秒で必要データを抽出
確認して完了
4. 要注意ポイントと対策
ケース1:同一取引の重複
11/1 〇〇商事 5,500円
11/1 〇〇商事 5,500円
➡️ 対策:同一取引は要マーク&目視確認
ごく稀にしか発生しないので、未対応
ケース2:類似取引先名
○○商事株式会社
株式会社○○商事
➡️ 対策:取引先名の表記ゆれチェックリスト作成
表記の揺れについては、前処理にて対策
まとめ:自動化のメリット
作業時間の劇的な削減
従来:1日7時間
自動化後:2時間以内
正確性の向上
手入力ミスの削減
ダブルチェックの効率化
データの活用
リアルタイムな経営状況の把握
経営分析への活用
始めてみよう!自動化の第一歩
まずは書類の電子化から
簡単なファイル名ルールの設定
小規模な自動化から試行
段階的に範囲を拡大
自動化は一朝一夕には完成しません。少しずつ、できるところから始めていくことをおすすめします。
ざっくり昨年に比べて半分の時間と労力しか使っていませんが、プログラミングや開発にかける時間は倍増しています。😅
プロセスの設計とプログラミングができてしまえば、次回以降は2度とやらない作業なので、必要な投資として考えています。
さいごに
完全自動化を目指すのではなく、人間の判断が必要な部分は残しつつ、効率化できる部分を自動化していく。それが現実的で効果的なアプローチといえるでしょう。
具体的なやり方は、個別に教える事はできないので、もしご要望などがあれば、動画やオンラインで伝える講座的な物にしようと思います。
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