人生がいきなり変わってしまった時のことの話20

霊同士って会話できるのかというとできるけど地球にいる人たちにとってはまだ難しい。
ここで以前お話した(☆マークをつけた16話)仕組みについて思い出して欲しいのだけど、
基本的に壁がない分、同じ思想だったりすると集合体みたいにくっついてしまい、個体自身が自分なのか分からなくなるからだ。
確固たる個を持っていれば己を保てる。
その上で状況を理解すると全てが自分とも思うし、尚且つ私である個という不思議な状態になれる。
そうすると話すことが出来る。
宇宙人は最初から情報という大きな生命体だったので、個が生まれた時点でその状態だ。
地球みたいに体に宿る場合はその体に守られながらちょっとずつ育っていく。
国によってシステムが少し違ったりもするがみんなそうやって生きている。

そういえば神社には黒い塊もあった。
向こうの世界で見た人はお兄さん以外も人型は沢山いたし、明らかに人間として地球に体はないだろうなって人が沢山いた。
育つと肉体無しでも己を保っていられるという事なんだろうと思う。

幼児の私は地球の中が楽しくて仕方がなかった。
怯えていたらそっと抱きしめてくれ、変なことを言ったら笑って頭をポンと叩いた。

宇宙人は少しづつ大きくなっていた。

大人になった時?に、「ガラガラを振ってくれたね、辛い思いをしていたのにそんなそぶりは見せなかった。本当にありがとう。」
と言った。
黒い服、軍帽のお兄さんは申し訳なささそうに「それ実は別の人なんだよね」と言った。

ずっと一人だと思っていたお兄さんは実は数人いたことがわかった。
赤ん坊だったからお兄さんの区別がついていなかったんだと思う。


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