ルバイヤート Eフィッツジェラルド訳 竹友藻風和訳 Rバルフォア(イラスト)

エドワード・フィッツジェラルド訳 竹友藻風和訳 Rバルフォア(イラスト)1868年ロンドンで詩人のEフィッツジェラルドの手により、私家版として出版され諸々の事情によりヴィクトリア朝の紳士淑女の趣味に合致し大ヒッ トとなった。元は1048年頃生を受けたオマルハイヤームによって著された4行詩ルバーイの集成だがその成立には諸説あるようだ。イスラム社会ではスーフィー(イスラム神秘主義)との関係も強く、生存当時からハイヤームは禁欲的なイスラム本流からは隠れるように生きていたとも言われているらしい。現在ですらイラン革命などの後、この書は好意的には受け取られていないとも言う。内容を見れば宗教への懐疑と酒への賛美など、とてもイスラム的ではない。英国のヴィクトリア朝的ではある。 このマール社版では竹友藻風の文語訳によって読み難いことこの上ない。読むということに関してはネットで青空文庫で読めば事足りる。この1冊はイラストを楽しみ、巻末の各種資料を読むためにある。このイラストを見ればギャツビーの作者と思いがちだが英訳は赤の他人。調べたところ和訳されている「詩」の記述は見つからなかった。「あおぞら文庫」から最終章、
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いつまで一生をうぬぼれておれよう、
有る無しの論議になどふけっておれよう?
酒をのめ、こう悲しみの多い人生は
眠るか酔うかしてすごしたがよかろう!
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784837304302