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障害者に関するPRを出す時に今年とても気にしたこと

こんにちは、方山れいこです。

突然ですがみなさん、障害者やLGBTQなど、特定の人々(特にマイノリティ)に関する文章のPRを出された経験はありますか?
私は「障害のある社会をデザインで変える」会社、株式会社方角を経営しています。デザイン制作に加え、主に聴覚障害者向けのサービスやプロダクトを開発しています。

今年はありがたいことに、色々とメディアに出させていただいたり、自らPRを打ったりする機会が多い年でした。また自分の意見を公の場で述べたり、Voicyでほぼ毎日配信もさせていただきました。
障害者に関する話はセンシティブな面が多くあり、表に出て話をするたびに反省点や、次につなげたいことがたくさん出てきました。マジョリティである私たちが発信において気をつけるべきポイントを、本日は皆様にご紹介していきます。

初めに

広報文に言及される人々をどのように扱うか、スタンスを明確にすることが大事だと思います。
これを先に決めておかないと、文章で小手先感が出てしまいます。そしてそれを、当事者のみなさんは必ず見破ります。リスペクトを持って接することで、自然と自分の言い回しが出てくるはずです。

弊社では障害者関係のPRを出すことが多いので、例を障害者とします。
株式会社方角では、障害とは社会側にあり、社会に障害があることを私たちが真正面から見つめる必要があると考えています。
「障害者」を指す表記の仕方も「障害者」「障がい者」「障碍者」など、企業や行政によって様々ですが、株式会社方角では上記の理由から、公で文書を発表する際には表記を「障害者」と統一することにしました。
私は文章に入れる際や、プレゼンをする前に、必ずこの背景をご説明します。「害って、漢字で書いていいの?」とツッコミが入ることがあるからです。自社においてどのような立場を取っているか、事前の説明が大切であると考えています。

この前提を踏まえた上で、今年私が気をつけた言い回しなどをご紹介していきます。

「〜〜の不自由な人」という表現

「〜〜の不自由な人」という表現は避けましょう。
障害があれど、身体そのものが不自由だと思っていない方も多くいらっしゃいます。自分らしく生きられている方に「不自由」と決めつけるのは失礼なことでしょう。「耳の聞こえない人」「目の見えない人」などと表現すると良いでしょう。

「ろうあ者」?「ろう者」?

「ろうあ者」は今時はあまり使用しません。ろうあとは聾唖と書き、唖者とは「話せない人」の意味です。
聾者と唖者は違い、全ての聾者は唖者ではないため、「ろう者」と呼ぶのが一般的です。
ちなみに聾者とは主に「先天的に耳の聞こえない人」のことです。

障害を「もつ」?障害の「ある」?

「障害を持つ」ではなく「障害のある」人、と言った方が良いでしょう。障害を保持しているという認識ではなく、障害が生まれながらにあり、その障害さえも自分の一部である、と考える人もいらっしゃるからです。

ちなみにこれらの3つの注意事項は、私の中では認識していたけれど記者の方にうまく伝わっておらず、記事にこの表現で載ってしまったことがあった表現たちです。その度に私は深く反省し、同じ過ちを繰り返さないよう、できる限り原稿チェックを行うことを決めました。原稿チェックができなくても言い回しのチェックは必ず行うことにしました。

自社のスタンスをかまえ、当事者のみなさんへの配慮、リスペクトを忘れずに広報活動を行いましょう!

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