トルコとガーナとブルガリア
その国名を聞くと、最初に頭に浮かぶイメージというのがあります。オジサン世代のジャパンなら、”フジヤマ”、”ゲイシャ”などでしょうが、現在なら、”コスプレ”や”マンガ”などのサブカル関連のワードが出てくるかもしれません。
頭に浮かぶイメージを食べ物に限定すれば、”スシ”や”テンプラ”などが出てくるでしょう。それでは、トルコ、ガーナ、ブルガリアという国名を聞いて何を思い出しますか?。おそらく、トルコならトルコアイス、ガーナならガーナチョコレート、ブルガリアならブルガリアヨーグルトなどが思い浮かぶでしょう。
これらは、その名前が付いた商品が売れたため、日本で定着した勝手なイメージです。ガーナチョコレートは私が子供の頃にはすでにあったので、一番歴史が古いイメージです。たぶん二番手はブルガリアヨーグルトでしょう。日本ではヨーグルトを食べる食習慣はありませんでしたが、健康ブームの追い風で普及しました。新参者はトルコアイスでしょう。これについては、まだ認知度は低いかもしれません。
”トルコ”のイメージには苦難の歴史がありました。現在、ソープランドと呼ばれている大人のお店は、その昔”トルコ風呂”と呼ばれていました。これは、オスマン帝国(昔のトルコ)のスルタン(王様)が持っていたハーレム(オスマン帝国版の大奥?)のイメージが元になっているようです。
ソープランドがソープと省略されて呼ばれるように、トルコ風呂はトルコと省略して呼ばれていました。詳しい経緯は覚えていませんが、”トルコ政府がトルコ風呂の呼称の変更”を希望したと記憶しています。この要望に便乗するような形で、大人のお店のオーナーたちは知恵を絞ってイメージの刷新を図りました。その結果が、”ソープランド”です。今の若者は”トルコ風呂”という名称を聞いたことが無い人が大半でしょう。
国ごとのステレオタイプのイメージは現在も続いています。外国人の多くは、日本には今でもニンジャ(忍者)がいると信じています。確かに、忍術や忍法を教える道場はありますし、ニンジャを自称する人もいます。しかし、職業として忍者は今は存在しません。
でも、ミステリアスなニンジャのイメージは消滅することはありませんし、海外からの観光客の皆さんのためにも残す方が良いでしょう。ニンニン。
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