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動物の名前を冠した色 カメレオン色は?

日本の伝統的な色の名前には、動物の名前が使われています。これは、身近な動物なら誰もが知っていて、色の感じが伝えやすいからです。例えば鳥類なら、とび色、うぐいす色、さぎ色、山鳩やまばと色、烏羽からすば色などがあります。哺乳類なら、きつね色、ねずみ色、駱駝らくだ色、象牙ぞうげ色などがあります。特に鼠色は、○○鼠といった使われ方で何種類もあります。

ラジオで『カメレオン・ライム・ウーピーパイ』さんの曲が流れていました。楽曲もインパクトある曲でしたが、ユニット名に強烈なインパクトがありました。どのような理由で、この名前にしたのかはよく分かりませんが、”カメレオンのように様々な姿を見せたい/見てもらいたい”という思いなのかもしれません。間違ってたら、ゴメンナサイ。

カメレオンは、皮膚の色を変える(擬態する)動物(爬虫類)として知られてます。そのため、”カメレオン色”という固定の色はありません。敢えて言うなら、森林地帯に生息しているイメージがあるので、緑色を想像してしまいます。ところで、カメレオンについて調べていたら、これまでの常識は間違っていたことを知ることができました。

カメレオンは、自分がいる場所の色に合わせて体の色を変えると思われていますが、それは間違いで、擬態などはしないらしいのです。「エッ、じゃあどうして色が変わるの?」と誰しもが思うはずです。その謎を知るには、カメレオンの皮膚の構造を知らないといけません。

カメレオンの皮膚は、一番上に透明な表皮があり、その下に真皮があるという構造になっています。真皮には色素細胞があって、虹色素胞と呼ばれる細胞層があります。虹色素胞に、体に色を調整する光結晶が存在します。この光結晶に太陽などの光が当たると、反射して体の色が変化して見えるのです。結晶は格子状になっているため、この格子が緩んだ状態で光が当たると暖色系に見えるし、格子が密集しているときは寒色系に見えます。

つまりカメレオンは、自身が周りの色に合わせているのではなく、周りの明るさに合わせて”体色が変わって見える”ということらしいのです。能動的な体色変化ではなく、受動的な体色変化のようです。これまでの常識は、非常識だったことがよくわかる好例です。


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