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内容が深遠で、人生にとってこの上なく有益な教訓のことを黄金律おうごんりつ(Golden Rule)と言います。通例、キリストによる山上での垂訓の一節「何事でも人々からしてほしいと望むことは、人々にもそのとおりにせよ」(マタイによる福音書・七)を指します。この黄金律の派生として、「自分がされたくないことを人にしてはいけない」という白銀律や、「人があなたからしてもらいたいと思っていることを人にしなさい」という白金律というのもあります。

このような宗教的・倫理的な言明は、人間の行動規範や戒めとして語られます。この黄金律に似た言葉に、黄金比(Golden Ratio)という言葉があります。黄金比は数学的に計算できる、古来より人間が最も美しいと感じる比率のことを指します。この黄金比は、歴史的建造物や美術品をはじめ、近代ではデザインや写真の構図などにも取り入れられています。

黄金比を数式で表すと、1:(1+√5)/2 になります。この比を小数で表わすと1:1.618・・・となります。実際には小数点以下無限に数字が続きますが、近似値は1:1.618と覚えておけば問題ありません。また、この黄金比を整数比で近似すると、5:8になります。

自然のものでも、美しいと思われるものは黄金比が隠されています。オウムガイの見事な曲線は、黄金比を使うことで描画することができるそうです。また人工物にも、黄金比が隠されています。ミロのヴィーナス像を、へその部分で上下に2分すると、上半身が1で下半身が1.618の比率となっているそうです。

金閣寺は日本が誇る名所の1つで、京都市北区にある臨済宗相国寺派のお寺です。ただし、金閣寺は通称で、正式には鹿苑寺ろくおんじといいます。この金閣寺にも、”文字通り”黄金比が隠されています。金閣寺を池に面した南側から見ると、その高さと横幅の比率が1:1.618になると言われています。

金属のきん(Au)は、イオン化傾向が全金属中で最小です。そのため、反応性が低いので、錆びることなくピカピカの光沢を維持できます。この性質が”永遠”や”永久”を想像させ、金に価値を与えています。また、銀や銅などの他の金属に比べて産出量が少ないことも、希少性を与えています。

昔から、人類は金に異常なまでに執着しています。金には人類を虜にする魔性の力!?があるのかもしれません。英語のgold(金)が、god(神)の綴りに近いのも、何か意味があるのでしょうか?。

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