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団塊の世代と団塊ジュニアの狭間

"団塊の世代"とは、第二次世界大戦直後の1947年〜1949年に生まれて、文化的な面や思想的な面で共通している戦後世代を指しています。この世代のことを、第一次ベビーブームと呼ぶこともあります。この3年間に生まれたベビーちゃんたちは、厚生労働省作成の人口動態統計によると、およそ800万人もいます。このベビーブーム世代は、他の世代と比較して多いので、日本の人口のボリュームゾーンを形成しています。

どうしてこの世代の出生数が多いかというと、戦争で兵士として海外に出征していた多くの男性が、日本国内に戻ってきたからでした。団塊の世代の成長は、戦後日本の歩みとリンクしています。団塊の世代は、若年労働力や”大量消費社会”の担い手として、戦後の高度経済成長をけん引する役割を果たしました。また、恋愛結婚の一般化や、ロックやジャズなどの音楽の嗜好の変化も団塊の世代を中心に進んで行きました。人数の多い団塊の世代は、さまざまな局面で社会変化の中心にあり続けた世代です。

さらに、彼らの子どもにあたる世代もボリュームゾーンを形成しています。1971年から1974年頃を”第二次ベビーブーム”と呼び、この期間に生まれた人々を”団塊ジュニア”と呼んでいます。団塊ジュニアの出生数は、団塊の世代に次いで多くなっています。

現在、団塊の世代は70代で、最初の団塊の世代は後期高齢者になりつつあります。少し前に、退職後には2000万円もの生活費が不足するという話が出たことがありましたが、これも団塊の世代が関係しています。ボリュームゾーンの彼らが軒並み年金世代なので、年金が圧迫されているのです。昔は、人数の多い彼らが少ない高齢者の年金を支えていたのですが、今は少ない若者で多くの高齢者を支えなければなりません。しかし、その昔、日本の高度経済成長を支え、戦後の貧しいお年寄りたちを支えた団塊の世代が、支えられる番になったら年金がちっとも増えないのは大問題です。

私は、団塊の世代と団塊ジニアに挟まれた世代なので、いまいちピンときません。しかし、年金受給になる年はもうそこまで迫っています。日本には、長生きしててよかったと思える国になって欲しです。

タイトル画は、本文とはあまり関連の無い”マンガン団塊”です。団塊のことは英語でノジュール(nodule)と言いますが、”50代からの旅と暮らし発見マガジン!”と銘打った『ノジュール』という雑誌を読んだことがあります。チョッとググったら、この雑誌は今でも発行しているようです。

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