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 パビリオン(pavilion)は、展示会や博覧会などに用いられる仮設の建築物・テント・展示館のことで、1970年の大阪万博以降に一般化して使われるようになりました。大阪万博開催当時は小学生で、その時に事はよく覚えています。たしか、アメリカ館ではアポロが持ち帰った月の石が展示されていたと思います。うちは貧乏だったので、もちろん入場することは出来ず、母に買ってもらった大阪万博の本を何度も読み返していました。

 パビリオンは、古フランス語(12世紀)のpaveillon「大きなテント/蝶」、ラテン語のpapilionem(papilio)「蝶/蛾」、中世ラテン語のpapillon「テント」から、13世紀前半のpaviloun「移動可能な居住地として使用された大きな、堂々としたテント」に由来しています。いずれにしても、テントを張った様子が蝶が羽を広げた様子を想起させるので、そう呼ばれるようになったみたいです。

 papillonはパピヨンと発音されます。年配の方は、映画『パピヨン』を思い出すかもしれません。パピヨンは、1973年のアメリカ合衆国のクライムムービーで、スティーブ・マックイーンやダスティン・ホフマンが出演しています。胸に蝶の刺青をしていることでパピヨンと呼ばれた男が、1931年に無実を叫びながら終身刑となったものの、脱獄に成功し、後にベネズエラ市民権を取得するという実話をもとにした自伝小説を映画化したものでした。

 2025年には、場所は異なりますが、再び大阪で万国博覧会(EXPO 2025)が開催されます。55年ぶりに、また大阪でパビリオンを見ることができます。今度も驚くような展示品があるはずです。次回は本の写真じゃなくて、実物を見てみたいなぁ。

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