年賀状の呪縛

　この時期になると、いつも頭を悩ませるのが年賀状です。若い人たちからすれば、｢いつまで紙に拘っているの？｣と思われるでしょう。メールやLINEなどの様々なコミュニケーションツールがある現在に、いまだに紙の年賀葉書という古典的なコミュニケーションツールを使っている人たちを理解できないかもしれません。スマホが当たり前の世代には、『パピルスにヒエログリフ』を書いているくらいの違和感があるのかもしれません。

　私も面倒くさい年賀状を快く思っていませんが、中々やめられません。これが『年賀状の呪縛』です。年賀状を出す相手には、いつも会っている職場の人や、中々会えずに年に1回の年賀状だけのお付き合いの人がいます。いつも会っている人には、年賀状を省いても問題ないのですが、年賀状だけのお付き合いの人は年賀状が終われば、そこでお付き合いが消滅してしまいます。年賀状だけの極細の糸のようなつながりですが、それを切ってしまう決断ができません。

　最近はチラホラ、｢今年限りで年賀状によるご挨拶を終わらせて頂きます｣と書かれた年賀状も届きます。今年も悩みながら、結局出すことになりそうです。もうしばらく、年賀状の呪縛から逃れることは出来そうにありません。いっそ郵便局が年賀状の販売を中止してくれれば、良い口実になるのですが･･･。