人生は、それほど劇的には変わらない！

タイトル画の『オズの魔法使い』では、アメリカ・カンザスの大草原でオジサンとオバサンと暮らしていた主人公のドロシーが、大きな竜巻に巻き込まれてしまいます。気がつくと、ドロシーは不思議なオズ王国のなかの美しいマンチキンの国にいました･･･。

これは物語／映画の中でのお話で、実際にこんなドラマティックなことは起こりません。アメリカは竜巻による被害が多く、竜巻に巻き込まれる確率は日本よりは多いと思いますが、それでも家ごと別の国に吹き飛ばされることはありません。

一時期、星占いやタロットリーディングに興味があって、関連した動画を視聴したことがありました。占いの内容を信じることはないのですが、占う人の話術の上手さには感心しました。動画なので多少は編集しているのでしょうが、ホロスコープやタロットカードだけから、他人の人生の過去や未来を流暢に語るその姿には感動すら覚えます。

しかし、動画のタイトルをよく見ればわかるのですが、ネガティブなものはほとんどありません。大抵はポジティブな”良い内容”になっています。これは、ネガティブな内容の占いなどは、最初から誰も見る気が起きないからです。また、”大逆転”や”奇蹟”や”吉報”などのインパクトのあるキーワードが散りばめられています。落ち込んだ時や不幸のどん底の時は、ついついこのようなパワーワードにすがりたくなるのは人情です。

私も結構長く生きてきましたが、人生に劇的なことはそうそう起きません。しいて言えば、この世に誕生したことが劇的なことです。人生には限りがあるので、出来れば楽しく過ごしたいと誰でも願います。でも、人生を楽しく過ごすためには、月並ですが地道で誠実な生活が基本です。間違っても犯罪に手を染めるようなことがあってはなりません。

人生は、それほど劇的には変わりません。アニメやラノベのように、異世界に転生することはありませんから。