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ヤングのためのオジサン用語#6 提灯記事

提灯ちょうちんは、伸縮自在な構造で細い割竹等でできた枠に紙を貼り、底にロウソクを立てて光源とするものです。電気がまだ使われていなかった明治時代以前は、夜道を歩く時に必須のアイテムでした。現代ではロウソクの代りに電気を光源とした”偽の提灯”もあるようです。

今ではあまり歌われないかもしれませんが、童謡『おさるのかごや』では、”小田原提灯”というワードが出てきます。この小田原提灯は、小田原の名産品で、タイトル画↑↑のような円筒型の提灯です。

いまは実用的には使われていない提灯ですが、お盆の時には”盆提灯”として使われたり、法事やお祭りなどでも使われたりします。ただし、そんな特別なイベント以外では滅多に見ることは無くなりました。深海魚には、チョウチンアンコウというのがいるので、提灯が絶滅してもチョウチンアンコウが絶滅しない限り、名前は残るかもしれません。

ヤングには馴染みが無いかもしれませんが、”提灯記事ちょうちんきじ”と言う言葉があります。提灯記事とは、記事元の団体・企業・組織・商品・サービス・番組・個人を持ち上げるために書かれた雑誌や新聞などの記事に対する呼称です。この記事は、ステルスマーケティングの一つの形と捉えられています。

元々は、有力者に媚びへつらう人達を揶揄する”提灯持ち”に由来します。元々、提灯持ちというのは、エライ人のお供をする際に提灯を持って道先案内をする人のことです。ネットの有名人に関するニュースには、”○○さんのファッションが素敵だ”とか”△△さんはカワイイ”などの内容が多い気がします。もちろんすべてが嘘ではないでしょうが、少し誇張されている気がします。私は疑り深い性格なので、ほとんど信用していませんが・・・。

ジャーナリズムの基本は”批判精神”ではないかと思っている石頭のオジサンには、ちょっと納得いかない状況です。ただし批判には、リスクが付き物です。あまり批判し過ぎると、名誉棄損で訴えられたりすることもあります。褒める記事なら、訴えられることはありませんが・・・。

いまは情報の正確さや信頼性が問われています。提灯記事が溢れることは、ジャーナリズムの危機でもあります。マスコミの人達はわかってるのかな?。

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