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第三次オカルトブーム? 転生願望について

 1999年に地球が滅亡するという『ノストラダムスの大予言』のヒットを受け、1970年代に第一次オカルトブームが起こりました。別の記事でも書きましたが、未確認飛行物体(UFO) 、未確認生物(UMA)、超能力(スプーン曲げ)、超常現象、心霊現象、超古代文明など、数え始めたらキリがありません。

 その後、1990年代にはオカルトのスケールが小さくなりますが、ミステリーサークルや人面魚・人面犬などが話題になり、さらにノストラダムスの大予言が再び話題に上ると、様々なテレビ番組や映画が登場して、1990年代後半には第二次オカルトブームになりました。これは1970年代の第一次ブーム世代が制作側になったためと考えられています。オウム真理教事件も、これらのブームと無関係ではないのかもしれません。

 全くどうでもよい話題ですが、世界を駆け巡ったソ連崩壊のニュースの翌日は、各新聞が一面に『ソ連崩壊』の見出しを出しましたが、東スポの一面は『人面魚、重体』でした。時代を反映して、攻めてますね^^。

 2000年代に入ってからは、ポルターガイスト現象や幽霊マンション騒動が取り上げられることはありましたが、大きなブームにはなっていません。2010年代にはインターネットやSNSの普及によるネット炎上の恐れから、オカルト番組は完全に衰退しました。しかし、年号が令和に代わった2020年代には、皆さんが気付いていないオカルトブームが、世の中に静かにジワジワと進行しています。それが”転生願望”です。

 転生自体は仏教的な考え方で、昔からありました。仏教でいう転生とは、この世に生きるすべてのものは、六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人間・天上)の世界で、生と死を何度も繰り返して、さまよい続けるということです。また、このクルクル回る繰り返しを輪廻と言って、転生とのペアで輪廻転生と言われることもしばしばです。 

 いまのマンガやアニマを見ていると、いかに”転生もの”が多いかがよくわかります。スライムだったり、クモだったり、人間(姫、王子、勇者)、吸血鬼、魔法使い、シロクマ、剣など、ありとあらゆるものに転生しています。閉塞感のある現代社会より、ファンタジーな別世界が魅力的に映る気持ちはよくわかります。

 ここでは深い考察はしませんが、転生願望は、形を変えた第三次オカルトブームなのかもしれませんね。


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