見出し画像

ステルス値上げとステルスマーケット

ステルス(stealth)は、”隠密”とか”こっそり行う”という意味の外来語です。語源は、”盗む”を意味するスティール(steal)だそうです。元々は、対空レーダに写らない航空機(ステルス戦闘機)に対して使われていましたが、今では軍事分野以外にも広く使われるようになってきました。ただし、悪い意味で使われることが多いのですが・・・。

ステマと省略されて使われることがあるステルスマーケティングは、宣伝であることが消費者に分からないように宣伝することを指す言葉です。インターネット上の集客では、次のような方法が使われます。

1)口コミ情報サイトで、自社の商品について好意的なコメントを投稿する。
2)ネットショップのレビューなどで、自社の商品に高評価をつける。
3)SNSで好意的な記事を投稿してもらう。

このような方法は、従業員を使って行う場合もありますが、多くの場合、お金を支払って外部の業者に委託するのが定番です。古典的な言い方をすれば、”サクラ”というヤツです。

世間一般の人は、口コミを結構信用していて、購入の動機の70%近くが”口コミの高評価”なのだそうです。私はヘソ曲がりなので、ネット上のクチコミは参考程度にしか考えません。そんなわけで、個人的にはステマは実害が無いのですが、実害があるのはステルス値上げです。

ステルス値上げについては、以前にも記事↓↓にしましたが、それまでは他人事のように感じていました。しかし最近、個人的には無視できない”ステルス値上げ”が発覚しました。それは、『超私的グルメ』でも紹介した『岩塚の黒豆せんべい』↓↓のステルス値上げです。今回のステルス値上げでは、一袋10枚入りだった黒豆せんべいが、9枚に減らされていました。たった一枚の違いですが、黒豆せんべいファンの私にとっては大問題です。

これ以外の商品にも、内容量をミリリットル表示からグラム表示に変えて、減量分を巧妙に隠したものがあります。面白いのは、1リットルから900ミリリットルに中身が減った牛乳の苦し紛れの言い訳です。「お客様がお持ち帰りになるエネルギーの負担を1割減らしました」。ここまで言われると、苦笑せざるを得ません。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?