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パクリとオマージュ

パクリとは、大口を開けてものを食べるときのオノマトペでもありますが、他人のお金やアイデアを盗むことも意味します。その由来は、やくざ・不良などの隠語らしいのですが、はっきりしたことはわかりません。タイトル画は、たぶん有名な猫のキャラクター・キティちゃんをパクったものかもしれません。しかし”色白&大きなリボン”以外はあまりにも似ていないので、オリジナルキャラ?なのかもしれません。

パクリと同系統の言葉に、オマージュ(尊敬を込めた作品)があります。オマージュ(hommage)は、フランス語のhomage由来の言葉で、芸術や文学において、尊敬する作家や作品に影響を受け、似た作品を創作すること、またその創作物を指します。本来の単語の意味は、尊敬・敬意なので、オマージュではオリジナル作品への敬意が必要です。なおオマージュは、綴りの最初のhを発音しないことからも、フランス語由来であることがわかります。

パクリとオマージュの境界は曖昧です。最近は、パクリをオマージュと称している場合さえあります。両者の違いを判断する場合には、原作との類似度とも関係していますし、リスペクトの度合いも関係しています。しかし、リスペクトしているからといっても、”そっくり模倣する”ことはオマージュに反します。

私の記憶は不正確ですが、福岡市のとある生協がチラシに”サザエさんに似たキャラクター”を描いていたことで、長谷川町子作品の著作権管理を行なっていた会社から訴訟を起こされたことがありました。その後、和解が成立したと思いますが、”サザエさん似のキャラクター”は二度と使われることはありませんでした。

個人的には「生協のチラシくらいなら・・・」とは思いますが、やはり著作権は重要な権利なので、勝手に使っていいことにはなりません。この手の訴訟は、「何人も、今後このようなことは控えて下さい」という強い警告でもあったのでしょう。

ゆるキャラについては詳しくありませんが、彦根城のキャラクター・ヒコニャンは知っています。しかし、佐賀県の唐津市にある唐津城には、カラワンというキャラクターがいます。これはどう考えても、彦⇒唐、ニャン(猫)⇒ワン(犬)としか思えません。これはオマージュそれともパクリ?。

この件に限らず、様々な国でパクリ疑惑は起きています。一種の有名税かもしれませんが、由々しき事態です。

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