見出し画像

【何時ぞや観に行った美術展❶】ブライアン・イーノ アンビエントKYOTO

ブライアン・イーノ アンビエントKYOTO展に行ってきました。展示作品数はそれほど多くなく、光と音の展示でひとつひとつの作品をじっくり鑑賞するタイプの展示会でした。

展示物は全体として、よくある美術展のように静的な絵が飾られているのとは異なり、時間とともに変化する動的な絵(つまり動画)と音楽(アンビエントミュージック)の組み合わせが主たるもので、だいたい5点くらいだったかな?写真で切り取るのがなかなかむずかしいものが多かったです。

たとえば、人の顔写真を分割・ピクセル化して、それらをモジュールとして1枚の顔写真をつくったアートがあったのですが、幻想的な音楽の中でそのピクセルアートが少しずつ(ピクセル単位で)変化していき、気づくと最初に観ていたのとはまったく違う人の表情が完成しているという展示がありました。ワイルドな男性の顔がいつの間にか妙齢の笑顔の女性の写真に変化しているといったように。しかし、その変化に観察者である私たちは気づくことができません。それくらい微妙な速度で絵画が変化していっているのです。(不気味な魅力があり非常によかったです)

当日、落ち着いた状態で写真を撮ることができなかったので、スマホのカメラロールには3枚しか写真を残せなかったのですが、特に3枚目の写真の展示がすばらしく、13枚のパネルの模様の組み合わせで計7,700万通りという、途方もない数のパターンを表現しています。音楽も複数のレイヤーになっていて、その組み合わせで表現されるので、1日中座って観ていても(聴いていても)、まったく同じ「瞬間」が存在することは(ほぼ)二度とないという仕組みになっています。(この作品は購買でデータが販売されていました)

あと、展示室にはソファーが配置されており、気持ちよくゆったりとした音楽と相まって寝そうになりました。決して、作品が退屈というわけではありません笑。

この作品だけでも観に行く価値はあると思いますので、ブライアン・イーノという人物そのものや現代アートに興味のある人は行ってみるといいと思います(※現在は終了)。わたしはブライアン・イーノのレコードを1枚ももっておらず、彼がU2とデヴィット・ボウイのプロデューサーであることくらいしか知らない状態で行ったのですが、十分楽しめました。おすすめです。

あ、ちなみにブライアン・イーノはWindows95の起動音を考案した人です。豆知識。

ご支援ありがとうございます。また見にきてくださるとうれしいです。頂戴したお金は大切に使わせていただきます。