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日本歯科大学2023年度化学(一般)の過去問解説(無機)と予想問題 第2回

こんにちは私立歯学部専門予備校のデンアカです。今日は日本歯科大学2023年度一般入試の化学の問題を取り上げます(第2回)。

過去問

(2) 少量のヨウ素を含むヨウ化カリウム水溶液からヨウ素を除去する操作として最 も適切なものを、次の解答群から一つ選べ

ア. 再結晶
イ. 抽出
ウ. 華法
エ. 蒸留
オ. ろ過

それぞれの操作について説明します。

  • ア: 再結晶
    再結晶は、溶解度が異なる物質を分離するための方法ですが、今回は少量のヨウ素を水溶液から除去する目的には適していません。

  • イ: 昇華法
    昇華法は、固体が直接気体に変わる性質を利用して分離する方法です。ヨウ素は昇華性を持つため、この方法は適切です。

  • ウ: 蒸留
    蒸留は、沸点の違いを利用して液体を分離する方法です。しかし、ヨウ素の除去には適していません。

  • エ: 抽出
    抽出は、特定の溶媒を使って目的の成分を溶解させて分離する方法です。しかし、ヨウ素を効率的に除去するための最適な方法ではありません。

  • オ: ろ過
    ろ過は、固体と液体を分離する方法ですが、ヨウ素が溶液中に溶けている場合、ろ過では分離できません。

よって、最も適切な操作は「イ: 昇華法」です。

予想問題

次の混合物から目的の物質を分離するための操作として最も適切なものを、解答群から一つ選び、記号ア〜オを解答欄に記せ。

問題:水とエタノールの混合物からエタノールを分離する操作として最も適切なものはどれか。

ア. 再結晶
イ. 昇華法
ウ. 蒸留
エ. ろ過
オ. 抽出

解答:

各選択肢について:

  • ア. 再結晶:再結晶は固体が溶解し、その後に再び固体として析出する方法です。液体同士の分離には適していません。

  • イ. 昇華法:昇華法は、固体が直接気体になる性質を利用した分離方法です。液体である水とエタノールには適していません。

  • ウ. 蒸留:蒸留は、沸点の異なる液体を分離するための方法です。エタノールの沸点が水より低いため、蒸留によってエタノールを蒸発させて分離し、冷却して再び液体として集めることができます。最も適切な方法です

  • エ. ろ過:ろ過は、液体と固体を分離する方法です。水とエタノールのような液体の混合物には不適切です。

  • オ. 抽出:抽出は、特定の溶媒を使って成分を溶かし出す方法です。しかし、エタノールと水は液体同士で溶け合っているため、抽出法は適していません。

ウ. 蒸留が正解です。


解説ポイント:

この問題では、液体同士の混合物を分離するために蒸留が用いられることを学びます。蒸留は、沸点の異なる液体を加熱し、低い沸点の液体を先に蒸発させて分離し、その後冷却して液体として回収する方法です。例えば、エタノールと水の混合物では、エタノールが水よりも低い温度で蒸発するため、蒸留によってエタノールを効率的に分離できます。

蒸留は、他にもアルコール類や香料、石油の精製などでよく利用される分離方法です。

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