見出し画像

痛いの痛いの大嫌い。

昔々、可愛いお姫様がいました。

外から見るととても良い子なのですが、

とってもわがままで、気に入らないことがあると侍女に物を投げたり棒で叩いたり、王妃様は困りました。

王妃様は王様に相談したら、「娘は可愛いから良い」と言うのです。

親バカですね。

将来「この国を守って行かなければならない王族がこれではダメだ」と王妃様は考えました。王様は娘大好きで過保護にも度が過ぎるので、娘離れするように説明しました。

とても悲しそうな顔をする王様をよそに王妃様のお姫様のしつけをしっかりする作戦が始まりました。

まず、3食昼寝デザート付きを2食王族マナー講座に変更しました。

王妃様はお付きのお医者様に人の体のあれこれを調べさせ、丸々と太ったお姫様の身体をまず整えるさせました。

「これでは政略結婚もままならない、万が一に備えることも王妃の役目!!」約半年間のダイエット計画を実行しました。

その半年間のうちに、マナー講座と勉強をプラスしさらに運動も取り入れました。初めの一月はお姫様は物凄く癇癪を起こしました。

とにかくイライラが凄まじく侍女に当たり散らします。中には怪我人まで出る始末。王妃様はお姫様を呼び「何故殴るのか」と聞くことにしました。

お姫様は「ご飯を食べさせてくれたら殴るのやめてあげる」とワガママ全力です。王妃様は静かに近寄り、「人としてやって良いことと悪いことを言い聞かせました。」そう、倫理観をひたすら王妃様は植え付けたのです。

父親である王様はただ頷くだけの人になりました。

何か娘に支援をしようとすると、王妃様が烈火の如く雷が落ちます。

それがあまりにも理にかないすぎ、王様は精神的に追い詰められていました。もちろん、そのことも王妃様は分かっているので定期的に王様にも「将来のために必要なこと」と言い聞かせていました。

一人の侍女がお姫様の癇癪のせいで八つ当たりされ大怪我を負いました。

王妃様はお姫様に行って聞かせましたが、聞きません考えた挙句、折檻することにしました。

本当は力は無意味なことは知っています。

一度だけ王妃様はお姫様のお尻を泣きながら叩きました。

お姫様は「痛いと泣きました。」ただ王妃様が泣きながらお姫様のお尻を叩いていたので、泣き止みました。

泣き止んだところで、王妃様は「なぜ叩かれたのか分かりますか?」と聞きました。

お姫様は「はい」と小さな声で言いました。

王妃様は「あなたは次に何をするか分かりますか?」と聞きました。

お姫様は「はい」と小さな答えました。

王妃様は「それが終わったら私に会いにきなさい」と部屋を出ました。

お姫様は怪我をさせた侍女たちに頭を下げて許してもらうことにしました。

大怪我した侍女に対しては献身的に面倒を見てまた自分に支えてほしいとお願いしました。

侍女はお姫様に「お暇が欲しい」と話をしました。「どうして」と聞くと「暴力を振るわれたからではないのです。病気の母親が居てその面倒を見たい」と侍女は話してくれました。

お姫様は考えました。そして聞きました。「もし、あなたのお母さんの面倒をお城の近くで見れるのならお暇は要らないわよね?」

侍女は「勿論です。」お姫様は「分かった何とかすると言いました。」

怪我をさせた侍女たちはお姫様が人として変わる様を久々と感じました。

お姫様は王妃様に謁見を申し出ました。そして侍女の件をお願いしました。王妃様は一言「許可します」と伝えました。

王妃様は厳しく躾けたわけではありません。当たり前の人生を生きれるように少し方法を変えました。

お姫様は立派な女王になりました。

そして国は栄えました。

よろしければサポートお願いします。クリエイター活動費に使わせていただきます。