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五城目町への旅ー中編ー

築142年の古民家で

2日目の夜は、「SHARE VILLAGE 町村」へ。
リニューアルオープンの初日という巡り合わせで、オープンイベントに参加しました。

五城目は、シェアハウスなど各家に「家守(やもり)」がいます。
このSHARE VILLAGEにも家守がいて、
新たに家守となったのは本田望恵さん。
国際教養大学の学生の頃からインターンとしてSHARE VILLAGEの管理をされていたそうで、詳しくはこちらのnoteへ。

1882年に建てられた古民家。
茅葺き屋根に広い土間。奥には囲炉裏や竈も。
どんな人でも"年貢"を納めることで、"村民"になれる。
どんどん消えてしまっている古民家を維持するための仕組みでありながら、
新たな地域との関わり方の可能性も感じます。

当日は夕方から参加し、BBQをしていろんな方とお話ししました。
BBQも、参加する人が一品ずつ持ち寄り。
手作りでお惣菜を持ってきてくれる方、
特上のお肉を持ってきてくれる方がいて、
結果ものすごいご馳走に。

思い出深かったのは、数人で一緒に歌を歌ったこと。
ウクレレ、ギター、カホーンを鳴らしながら歌を歌ったのは素敵な時間だった✨

ハレとケの"ケ"の五城目

3日目は月曜日。地域おこし協力隊で働き始めたかずおさんにくっついて、BABAME BASEで行われた週初めのミーティングに参加させていただきました。

BABAMEベースは廃校シェアオフィス。
以前の教室が貸しオフィスになっていたり、
美容院があったり。
教室がオフィスってワクワク!

その後、丑田香澄さんとかずおさんの3人で子育てについて熱く議論を交わしました。
香澄さんは地域おこし協力隊で五城目にUターンされ、一般社団法人ドゥーラ協会設立者の
一人でもあります。
産後ドゥーラは産前産後のお母さんに寄り添い支えてくれる人。
育児や家事の手伝いをしてくれて、安心してお母さんが一息つける時間があったり、あたたかいお味噌汁でほっとできたり。
子育てを頑張っている中で何でもお願いできる存在というのはとても心強いです。

アメリカなどではドゥーラが職業として確立されており、出産専門のドゥーラ、死別専門のドゥーラなど様々な種類のドゥーラがいます。どのような状況に陥ったとしてもお母さんを一人にしないための存在だと言えます。
(参考:https://ir.library.osaka-u.ac.jp/repo/ouka/all/60565/hs43_053.pdf

産後ドゥーラを日本で広めながら五城目でも暮らしと仕事をされている香澄さんと、
保育士の資格を持ちながら学童保育施設や児童養護施設で働いてきた経験があるかずおさんと
 ・私が子育てに興味を持ったきっかけ
 ・産後デューラを始めたきっかけや思い
 ・これらの思いを持ちながら身近なところからどんなことができるだろう
というような話をしました。
その中で特に印象に残ったことがあります。

まず、五城目を垣間見ることで感じたのは、
色んな子育てに対する価値観が見れるということ。
これは、もちろん子どもにとってもいいことだけど、親にとっても大切なことだと思いました。
例えば、子どもが行う「学校に行く・行かない」という選択に対して親はどう接しているんだろう。
しばらく学校に行ってなかったけど「行こうかな」と言い出したら?
習い事はどうする?
子どもを取り巻く色々な決定に、「この親はどう接しているんだろう」「あの人はこう声かけするんだ」「こんな頼れる所があるの⁉︎」という気づきが、
たくさんあればあるほど親としての決定も色んな角度から考えられるのではないかと思いました。
そしてヘルプが必要な時に色んな選択肢を知っておける。もちろん気にかけてくれる人がたくさんいることも心強い。

BABAMEベース2階。木がベースで温もりある空間。

そしてもう一つ五城目での大きな魅力は、
子どもの日常の中に非日常的な学びがすっと入り込めること。
例えば、国際教養大学の学生やJICAで研修中の方が小中学校に出張授業をしにきたり、
さとのば大学の学生が1年間ご近所さんになったり。
プチお祭りみたいな朝市プラス+が月2回あったり。
それが日常の中でぽっと出てくるから、
子どもへの刺激にすっと溶け込む。
その瞬間は何も感じなくても、数年後、数十年後に「そういえば、10年働いた職場を辞めてアフリカに行く人がいたな」とか、「海外の学生と話したの面白かったな」とか、頭の片隅にあったものが自分の次の一歩を踏み出す手伝いをしてくれるかもしれない。
その時は「ただ授業の一コマを聞いている」というような受動的なきっかけかもしれないけど、色んな選択肢を日常的に知れるのではないかと思いました。

ー後編へ続くー

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