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障害年金受給のために奔走したときの話

やあ、4月~12月のおバイトの収入がギリ20万円を超えてしまったので確定申告が必要になってしまった悲しき縁故採用マンだぞ。
障害年金(つまり非課税の不労所得)貰ってる場合ってどうなるんだろね。追徴課税は嫌だから時期になったら税務署あたりに相談に行くか。

そう!それでね、

っていう記事を前に出したじゃん?
これ究極の過疎地域の弊noteで一番読まれてる記事で、もしかしたらもうちょい詳しく書けば障害年金受給をためらってる人とかもちょっと考えてくれるんじゃないの~!?
と思ったので、よく分からなかったり不安だったりして調べたり年金事務所にお電話して確認を取ったりしたもの、そして一番の難関である病状・就労状況等申立書を書いたときの思い出(※書き方指南ではないのでお間違え無きよう)を綴ってみようかなと思った次第だよ。

障害年金って身体障害者、精神障害者、知的障害者あたりがおもな受給対象者なんだけど、場合によってはやべえ状態の癌とか重度の自閉症とか社会に放流してはいけないくらいやべえ真っ黒発達障害とかやべえ状態の難病とかの人が受給できることもあるらしい(きのや調べ)。ので、障害や病気で生活がままならねえよ!という人は話だけでも聞きに行ってもいいんじゃないかな。
障害者手帳を持っていなくても障害年金は受給できるからね。

で、障害年金には障害基礎年金と障害厚生年金がある。ここで残念なお知らせ。ぼくは福利厚生のある仕事に就いたことがなく、障害基礎年金の申請しかしたことがないので障害厚生年金については別記事を探した方が有意義かと思うので割愛する。許してヒヤシンス。
というわけで本編書くまでに680字くらいかかったけど行ってみよう!

障害年金受給申請をしたのは一昨年の年末頃。いきさつはさっき貼った記事を参照してほしいんだけど、まあ書く書類が出てくる出てくる。なんでお金とられるときは紙切れ一枚なのにもらうにはこんなにめんどくせえことするの?とは思った。めっちゃ思った(床ドン)!
この時点できのやは既に30代。いいBBAだよ。

で、ここにきて最初の不安がでてきた。
「ぼく、20歳時点では大学生で学生ナントカで年金払ってないし、大学辞めた後もしばらく支払い免除期間だか猶予期間だか(覚えてない)で払ってなかったな……?つまり、満額貰えない、ってコト……!?
即年金手帳を引っ張り出して年金事務所が開いてる曜日と時間を確認し、お電話凸。結果は人によって違うということが分かった。ぼくの場合は満額支給されるので安心してね、と言われたが、どうやら20歳前に通院治療を始めていたというのがミソらしい。あと猶予期間とか終わったあとぼくが無職の間も親がちゃんと国民基礎年金を払ってくれてたのもでかい。みんな、まじめに年金払うとこういう時に有利だぞ。どうせ老齢年金もらえないから払わんでおこう!からの障害負ったときに障害基礎年金もらえないとかかなり笑えないので払える人は払っとこう。ぼくはこのとき両親に圧倒的感謝した。いやいつも感謝はしてるけど。感謝したくてもヤバすぎてできんのはばあちゃんや。

で、一安心して
「さあて書類を書くz……書……待てよ……ぼくは来年の5月くらい(※一昨年前時点)から無職じゃなくなるんだった。1円でも収入があったら受給できないとかそんな鬼ルールないよな?
で、障害年金のパンフレットとかネットの障害年金のページとかを見て、ギリギリでも暮らしていけるだけの収入があると年金は減額や支給停止になるけど、ぼくみたいなお小遣い程度の収入(父の扶養に入っているけどそれは関係なく、あくまで本人の収入になる模様)ならば、まず減額にも支給停止にもならないとのこと。ただ更新時に提出する書類に勤め先で障害者として配慮されている(障害者求人で採用されたとか、時短勤務を許可してもらっているとか、いきなり休んでも大丈夫な体制にしてもらってるとかね)ことを報告しないで普通にバイト始めましただけしか書いていないとかだと「社会復帰したじゃねえか」ってなって支給停止になるから気をつけてな。
あと障害基礎年金と障害厚生年金の両方を受給してたら金額によっては扶養から外れるケースがあるらしいので要注意ね。

で、これも不安に思う人が多いと思うんだ。
「なんか都道府県で障害年金の申請の承認の割合が違うんじゃなかったっけ……?」
っていう話。
これは全国民安心してほしい。都道府県ごとに審査をしていたのは過去の話で、住んでいる地域で差があるのはおかしいってことで現在は全部同じところで審査することになっているのだ。
それはそうだろうよ、とぼくも調べたときに思った。

不安が粗方解消されたところで、とりあえず集めるもんを集めようと病院に診断書のフォーマットを握り締めて突撃して、主治医の先生に診断書を書いてもらった。先代の主治医の先生がだいぶ個性的な字を書く人で、カルテが解読できなかった(だから電カルになるのね……と納得。お医者さん字が汚い問題)と言われたんだけど、ぼくから病状のヒアリングをして診断書を書いてくれた。ぼくとそんなに歳違わんのにすげえな。ハロペリドールをめっちゃ処方されてる時点で察してくれたのかもしれない……

んで、よくあるトラブルなんだけど、「初診の病院が既に廃業しているんだが?」というやつ。このときは別途初診の病院から診断書が取れない旨の申立書を書き、その初診の病院に通っていた証拠(診察券とか、次にかかった病院のカルテを調べてもらって初診の病院にかかっていた旨の記述がないか調べてもらうとかね)を出せばOK牧場。それが難しいんだけどねー!
ぼくは初診から今日まで地元の総合病院なのでこのトラブルは回避した。

で、今度こそ病歴・就労状況等申立書との戦いが始まる。
ここは申し訳ないけど精神障害者(=ぼく)の例で書かせてほしい。
この書類は1~5年スパンで病状や生活習慣、仕事がどうだったのかを書く地獄みたいな書類。
書き方をめっちゃ調べたし、地域局の担当の人(のちに親戚であることが発覚する)にどれだけの文量が欲しいかとかも訊いた。
文章でも箇条書きでもいいし、文の量は詳しければ審査しやすいけどみっちり書いたからと言って有利になるわけではないと教えてくれた。ので、作文が破滅の領域に入るくらいへたくそなぼくは箇条書きで攻める作戦に出た。
書く前に用紙のコピーはとっておこう。
ぼくは4時間くらいかけてA4コピー用紙1枚に裏表びっしり隙間なしの下書きをした。
発症(前のnoteにも書いたけど初診じゃないんだよな……)からを書くので18歳と少々で診断おりてから15年(当時)だったぼくはそれよりもう少し前である発症の高校1年生か2年生くらい(統合失調症では本当に珍しいけど症状の自覚)から高校卒業までを最初の欄に、その後の生活を3年ごとに分けて書いた。通院の頻度なんかも書いておくとよき。
ちなみに先天的な障害の場合は出生時からの記述が必要だから気を付けてな。

ぼくが実際に書いたこと(一部)
診断名:統合失調症
・駅で電車を待っていたら周りの人たちが自分の悪口を言っているように聞こえた。
・考えていることが周りに漏れている気がしたので同時に全然別のことを並行して考えるようになった。
・大学は不登校になり統合失調症の症状も悪化の一途だったので2年で退学した。
・父の勤務先でアルバイトとして働くも欠勤日数が多すぎるため無期限休職にされた。

ポジティブなこととかを書くと「こいつ別に苦労してないじゃん」となり、「辛いと思いながら働いていた」みたいなことを書くと「でも働くだけの余裕はあったんですよね?(ひ●ゆき構文)」となって審査としては不利になるので、明るい出来事は書かず、特に後者は辛かったとかは書かずに「鬱がひどくなり退職」みたいに退職した瞬間のことだけ書いた方がまだ良いこともある。ただし書かないのは大丈夫だけど捏造は普通に怒られるからやめような。

この申立書診断書と併せて認定医みたいな人(だった気がする……)の判断で等級と更新までの期間が決まる。
ちなみに1級はほぼ寝たきりで介助がないとなんもできん人がもらう等級なので、生活が破綻してても自活できていればまず2級か3級(※3級は障害厚生年金にのみあるものなので、障害基礎年金だけもらおうとしている人は2級に引っかからないと障害年金がもらえないのである)になる。

そして、あったら嬉しい遡及請求。病歴が長い人は5年前まで遡って年金を請求できる制度。勿論診断ついてから1年でも3年でも請求できる。溜まってたぶんは障害年金の初回振り込み時にドーンと全額入るから、病歴が長くて5年分全額請求に成功したことで銀行のちょっとえらい人が家まで投資の営業に来る感じの額を振り込まれる人もいる。
診断がおりた時(障害の認定日)の病状を書いてもらう診断書が一枚追加になったり(ぼくは未成年時に通院開始したので、年金の支払いが発生する20歳の誕生日の前日が認定日になった。そういうもんらしい)、もし遡及請求が認定されなかったときにも文句を言いませんみたいな念書を書いたりするので手間がプラスアルファになるけど、病歴長い人は挑戦してほしい。

さて、ここで今まで触れてこなかった存在があるんだな。
社会労務士さんの存在である。以後、社労士さんと呼ぶ。
この社労士さんとは、労働関係(特に人材関連)の専門家であり、我々にとっては障害年金の申請を請け負ってくれるすごい人たちである。ウン時間かかる病状・就労状況等申立書の作成とか、診断書の請求とか、障害年金の申請に必要なことはほぼ全部やってくれる。ので、メンタルが無理すぎて書いてる余裕がない人とかお金を払ってもいいから楽をしたい人とかは社労士さんを頼るといい。障害年金の申請に強い社労士さんとかもいるので、慎重に選ぼう(実績を公開しているとより安心)。
ちなみにぼくはよっぽど頼もうかと思ったけど、頼むのも面倒くさくなってすべて自分でやることにした(自堕落の極み)。
面倒くさかったのが最大の理由ではあったけれど、成功報酬の相場がだいたいのところで「年金2か月分(つまり1回分ね)または遡及請求が通った場合は遡及額の1割のどちらかで金額が多い方」という文言を見て真顔になったのもまあ理由ではある。病歴が長い人は遡及請求が通ったら多い人で年金6か月ぶん+αくらい持ってかれる計算になる。5年ぶんの請求が通った人っていくら支払うんだろうと興味本位で電卓を叩いて白目剥いた。調べない方が幸せだった。
まあ、社労士さんに頼むか否かは個人の事情によって決めるのが一番いいと思うよ……

そんなこんなでぼくが障害年金の申請にあたって不安に思ったことへのアンサーと、書くこともいっぱいあるけどお金を払って全部やってもらう手もあるんだぜという話をしたよ。
これで重い腰を上げるきっかけになるか、さらに腰が重くなるかは読んだ人次第になっちゃいそうな怪文書になっちゃったけど、まあ、障害年金は別に恥ずかしくないし怖くないよ!とだけ言っておくね。希望を捨ててはいかんのだ……病める国ジャパンの民に光あれ。

なんかあったら追記に来たりするかもしれないし、
またしれっと新しい記事を書きに来るかもしれないけど、
まあまた読んでくれるとぼくは嬉しい。
ではこの辺で。

したらな!


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