【大槻ケンヂ】「ロッキン・ホース・バレリーナ」をもう一度読みたい
私は中学生という多感な時代を平沢進と大槻ケンヂに捧げた生え抜きのサブカル育ちです。
平沢進と大槻ケンヂの音楽はもちろんのこと、
エッセイやインタビュー、果ては過去のテレビ出演まで漁りまくりました。
特に大槻ケンヂ執筆の書物については擦り切れるほど読み返し、自分の文章の書き方や考え方に大きく影響を与えていると思います。
何故か忘れられないあの話
そして、今でも夏が近づくと無性に読みたくなる本があります。
「ロッキン・ホース・バレリーナ」です。
あらすじから分かるぐらいのむせ返るほどの青さ。
この青臭な感じがオーケンだよなぁって勝手に思っていて、そういうところがめちゃくちゃ大好きです。
オーケンの小説ってグロ注意みたいな描写が割とあったりするんですけど、
この小説に関してはとにかく青春一辺倒なのも安心できます。
(ドラッグとエロはめちゃくちゃある)
表紙に描かれたヒロインである七曲町子がめちゃくちゃ可愛いし、「野原」のマネージャーさんもキャラ立ちがえぐいし(ことある毎に領収書を取れと口酸っぱく言ってくれるのめっちゃ好き)、
「野原」を取り巻く人たちの群像劇っぽい感じかもしれません。
もう読んだのなんて14年近く前なのに、思い出せるなんて相当印象に残ってるんだな…。
いわゆるギョーカイの「バンド転がし」の描写が生々しくて「オーケンもこういう目にあったんだろうな」と勝手に感じ入ってたのをよく覚えています。
理想を追い求めるゆえの青臭さと、 理想が光を増すほどに濃さを増す陰。
それを傍観して感じる居心地の悪さ。
オーケンの小説やエッセイは、なにかに打ち込んだことのある人はもちろんのこと、そうでない人にもどこか刺さるとこがあるから好きなんだろうなあ。
また読みたくなってきた…。
Kindle版も2013年に出されたみたいだし買おう。
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