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2021年11月8日週 購買欲爆発、SF熱爆発、『天駆せよ法勝寺』

11月8日から11月14日までの読書に関する日記・備忘・そのほか。

購入欲爆発

10月の下旬に入ったあたりからか。
書物を購入したい欲がムクムクと湧き上がり噴火寸前に達する。もとより、10月は儂の誕生月であったが故に、リミッターを解除し思う存分放埒せしめ、目に入った本を手当たり次第買おうなどと考えた。このことは10月25日週にも書いた。そこでは、購入リストをあげなかったが、ここにあげようと思う。電書を含む。

100文字SF(北野勇作)
異常論文(樋口恭介編)
東京ゴースト・シティ(バリー・ユアグロー)
夜の声(スティーヴン・ミルハウザー)
ここに物語が(梨木香歩)
河原者ノススメ 死穢と修羅の記憶(篠田正浩)
世紀の小説『レ・ミゼラブル』の誕生(デイヴィッド・ベロス)
完全な真空(スタニスワフ・レム)
とにかくうちに帰ります(津村記久子)
隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働(ルトガー・ブレグマン)
サイバーパンク・アメリカ 増補新版(巽孝之)
オーギー・レンのクリスマス・ストーリー(ポール・オースター)
オン・ザ・ロード:書物から見るカウンターカルチャーの系譜 — ビート・ジェネレーション・ブック・カタログ
キンドレッド(オクテイヴィア・E・バトラー)
開城賭博(山田正紀)
大企業の誕生 アメリカ経営史(A.D.チャンドラー)
評伝 岡潔 星の章(高瀬正仁)
インド人の論理学 問答法から帰納法へ(桂紹隆)

計18冊。3万円ほど。多く見えるが、それはここ3週分をまとめて書いたからだ。一週あたり6冊の勘定だからそれほどでもない。世の中にはひと月に何十万円も本だけに費やすおかしな人が沢山いる。

何冊買おうがそれは問題ではない。問題なのは読めるかどうかなのだが、それも儂は問題としていない。本はそばにあることが重要だと思っているからだ。とは言っても、ただでさえ昔から積んでいる本があり、心理的に少しは安らかでなくなるのは確かで、しばらく購入は抑えようと思う。

SF熱爆発

ここんところTwitterに入れ込んでいたせいか、儂のベースにあるSF熱が再燃した。ちょうど、SF冬の時代という時期、1990年代半ばから最近までSFから離れていたのだ。上のリストにもいくつか含まれている。

『サイバーパンク・アメリカ 増補新版』刊行記念として著者の巽孝之のトークイベントがあったので、オンラインで視聴した。サイバーパンクの代表格はウィリアム・ギブスン。彼の著作が2010年以降、翻訳されていないことを知る。初期のスプロール3部作を翻訳した黒丸尚さんが亡くなり、後を継いだ(のか知らんけど)浅倉久志さんも亡くなり、マーケット的にもサイバーパンクが売りにならないせいもあるのだろう。ぜひ残りも読みたいものだ。誰かどうにかしてくれないか。

やはりTwitterで野崎まど『タイタン』が紹介された。確か買って積んでいたはずだ。果たして発掘できた。さすがに読む気にはなれないが、彼が脚本を手がけたアニメ『正解するカド』を視聴する。ストーリーはともかくおもしろい。かつて野田昌宏が放った名言「SFってのは絵だねえ」を思い起こす。

八島游舷『天駆せよ法勝寺』

一連の流れの中で前から読みたかった八島游舷の短編『天駆せよ法勝寺』が電書で出ていることを知った。短編故に他の著者の作品とのアンソロジーしかないと思い込んでいたのだ。

九重塔が佛理学の力で飛び、49日かけて他の星での開眼供養に赴くという仏教SF。いいですなあ、このバカっぷり。短編でサクッと読めて198円というお値段。

ということで、ある程度満足したので、来週からは通常運転に戻ります。

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