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【耄碌録】20210322 『忘れられた巨人』『マルドゥック・アノニマス』『博士と狂人』

2021年3月22日の私的読書事情をお送りします。楽なんだよね、日記。このままで行こか。

出かけにカバンに本を入れ忘れていたのに気づいた。玄関に積んでいる中から適当に選び、駅で開くと果たして既に読んだ本であったことの絶望感。

その既に読んだ本は、高橋源一郎の『間違いだらけの文章教室』だった。「書きたいことがあれば文章は思ったように気取らず書けば良い」という趣旨の本である。

「誰でも書ける読みやすい文章」「その人にしか書けない下手くそな文章」のどちらが好ましいかというと儂も後者だと思う。ただし、後者を良しとするには読み手の能力にかかっているんじゃなかろうか。鑑賞力のない儂には子どもの絵はただの下手くそにしか見えないのだ。文章も同じだと思う。ただ、この本は、書き手の姿勢を問ういい本だ。

老女・木村センは読み書きがほとんどできなかった。しかし、遺書を書くためだけに文字を勉強した。
最初の章のこの実話だけでも読んでほしい。そして、その書かれた遺書も読んでほしいと思う。

帰り、書店に寄る。

すっかり頭がカズオ・イシグロに染まってしまっている。まだ読んでいない作品を消化することを考えはじめていた。とりあえず『忘れられた巨人』を買った。

ついで、ハヤカワの書棚で目についたのは『博士と狂人』。オックスフォード英語辞典の誕生を描いたノンフィクションだ。OEDの経緯については前から気になっていた。購入。

冲方丁の『マルドゥック・アノニマス』の6巻は購入したかどうか定かではなく、悩むのも面倒でダブり覚悟で購入。多分大丈夫。

『クララとお日さま』の紹介記事を書きはじめた。しかし、何を書いていいのかがわからない。言語化することで大事な何かが抜けてしまうような感じがする。

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