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ランニング学会講習会「ランニングとトレーニングの基礎理論」

マラソン学会の指導員講習を受けている。今回の講師は山梨大学の三本木教授による「ランニングとトレーニングの基礎理論」。

教科書的な内容なので既に知っていることが大部分だったが、新たな知見があった。生理学者のハンス・セリエによって1936年に提唱された「汎適応症候群(GAS)」に基づく「超回復モデル」から、「フィットネス-疲労理論」になっていることを知る。だからテーパリングが必要なのだと腑に落ちる。

また、現代のトレーニングの特徴として、以下の5点が挙げられている。市民ランナーを2,3,5ぐらいしかできないと思うがとても参考になる(市民ランナーでもジムの低酸素室でトレーニングをしている強者もいる。ケニア選手の影響を受けていると思う。

1.高地での生活トレーニング
2.合宿形式での生活
3.トレーニングの強度が高い
4.朝から高強度トレーニングを行い、夕方はジョギング
5.不整地で起伏の多いコースでトレーニング

オンデマンドの授業の他にオンラインでのディスカッションもあり、講師に直接質問ができる。そこで、気になった点が最大心拍数は「220-年齢」という式が良く使われているが、トレーニングしている中高年齢者の中には220-年齢に10から15ぐらい足した人もいると話されていた。僕は最大心拍数は180ぐらいで、ランニングクラブの同年齢の人も180ぐらいなので、20ぐらいまで足しても良いと思う。

また、オンラインディスカッション受講者で市民ランナーの指導をされている方が、市民ランナーはYouTubなどでいろいろな情報(必ずしも正しくないものも含む)を得ている情報過多の状態であり、それと違うことは話すと信じてもらえず、信頼関係を築けないと話されていることが気になった。僕はよくわからないが、ランチューバ―の中には自分の経験からの情報だけで学術的に必ずしも正しくない情報やあることを誇張しすぎることもあるようなので、基本的な理論をしっかり押さえておくことが必要だと思う。

なお、このオンデマンド講義とオンラインディスカッションで1回1250円、年会費は7000円。とてもリーズナブルで受講者が少ないのはもったいない。市民ランナーのあなたも参加していかがでしょうか?


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