金沢マラソン2023:あのノーベル賞受賞者の記録を破れたのか?
月刊ランナーズ3月号で弓削田さんと新春対談されていたノーベル賞受賞者の山中伸弥教授がゲストで金沢マラソンに参加されていた。僕は山中教授のPBであると考えられる3時間22分39秒切を今年の目標としてトレーニングしてきた。
結果は次のとおり。
公式記録:3時間27分13秒
ネット:3時間25分30秒
4分34秒届かなかった。ただ、当日は山中教授もレースに参加されていて、結果は3時間37分50秒だったので、僕の方が10分くらい早い結果だった。とはいえ、年齢が1歳違うので、山中教授のPBを更新しないとフェアではない。次の神戸マラソンで目標の達成を目指す。
さて、金沢マラソンは地元ということもあり、所属しているランニングクラブ金港堂からもたくさんのランナーやペーサーが参加していた。競技開始1時間前に集合して雑談や集合写真を撮ったりしてとてもリラックスした気分で競技に臨めたことは良かった。さらに、競技中も知り合いが応援してくれたり、写真を撮ったりしてくれてとても元気付けられた。
また、金沢マラソンは運営がとてもしっかりしていて、金沢駅のもてなしドームに巨大な金沢マラソンのタペストリーが飾られていたり、街中に金沢マラソンがあることを示すポスター、交通規制の看板などがあった。受付もとてもスピーディで受付開始時間の20分前にはすでに開始されており、10分もかならずに終わった。レース中は補給ステーションで金沢を代表する銘菓やフードが個別舗装で提供されている。僕は今まで10回しかマラソン大会に参加していないが、ベストな大会だと思う。
目 標
3時間22分38秒(4:48/km)
戦 略
ほぼイーブンペース
10kmまで5:50/kmペース
それ以降5:40/kmペース
良かった点
準 備
足が攣らなかった。新潟シティマラソンで足が攣ってしまい、30km以降速度を上げることができなかったので、30km付近であらかじめコムレケアゼリーを飲んだ。攣るような兆候はあったが何とか攣らなかったが、35km付近で攣りそうになったので2個目のコムレケアゼリーを飲むとすぐ収まってゴールまで攣らずに済んだ。これがPBを出せた要因だと考える。
レース中にトイレに行かなかった: 青森マラソン、いわて奥州きらめきマラソン、新潟シティマラソンに3連続トイレにいかなかった.トレイにいかないノウハウがわかった.レース開始4時間前に起床して,朝食と水分(経口補給水500ml、スポーツドリンク600ml)を取ってから,レース直前まで水分を摂らなかった.レース開始の5分前にルートビートの粉末6gをミネラルウォーターに500mlを飲んだ.トイレに行かないためにはレース直前に水分を摂ることが重要.
ラン友に会えた:チーム金港堂というランニングクラブに所属している.地元の大会なので競技開始1時間前に集合して雑談や集合写真を撮ったりしてリラックスした気分で競技に臨めた。
上半身はシングレット,下半身は2XUのランニングタイツを着用した。2XUのランニングタイツは締め付けが強力なので脚は攣らずにはしることができた。攣ったのは足の裏。
ワセリンを脇と太もも内側に塗った.
エナジージェルを4個,エスタロンモカ,BCAA2袋を携帯した.カフェイン入りのエスタロンモカを飲まなかった。
濡れても走りやすい化繊のソックス(スキー)用を着用した。シューズに水がかかったが足が濡れた感覚がなく走りやすかった。
レース中
今回のレース戦略は極めてシンプル。スタートブロックがEだったので、5km付近まで周りに合わせて5:00/kmぐらいでゆっくりスタート。10kmぐらいまでそのペースを維持。足が少し重く感じてスピードアップができなかったのもある。10km過ぎから足が少し軽くなり目標の4:40/kmで走行した。25km過ぎぐらいから疲れたせいかペースダウンしたが、粘って35km以降も5:10/kmぐらいでは走れた。そのため、PBを更新できた。
エナジーを10km,20km,30km(ここだけモルテン)の計3回摂取した。摂取すると元気がでてペースが上がった。
前回の反省をもとに、距離表示とGarminウオッチでの走行距離差を把握して、ペースの計算をした。ほぼ計算どおりの時間でゴールできた。
過去の大会では必ず数回は補給食を取っていたが大きなタイムロスになるので,今回は補給食を一つも取らずに走った.
レース後
Runmetrixの走行データを分析して、自分の劣っている点を確認できた。これを改善/kmすればレベルアップできるだろう。
改善点
エナジージェルは4回の予定だったが、3回しかとらなかった。また、カフェイン錠剤を30km以降の疲れたところで摂ろうと思ったが、飲むタイミングを逸してしまい飲まなかった。エナジージェルとカフェイン剤を飲んだら1分ぐらい記録が向上している気がする。
33km過ぎたところで、エアーサロンパスのサービスがあったので、脚攣りが何とか我慢できそうな状態でサービスを受けてしまった。心に甘えが出たと思う。これで30秒はロスしたので、我慢すれば3時間25分切はできたかもしれない。エアーサロンパスの効果は全くわからない。自分の場合は、コムレケアゼリーで足攣りは直せるので、エアーサロンパスは必要がないと思う。
統 計
表1に示す統計を見ると平均ピッチ196spm、平均歩幅1.05mだった。過去3大会のデータを示す。ピッチはあまり変わっていないが、歩幅は着実に1cmずつ伸びている。地道なトレーニングが数字に表れていると思う。
金沢:平均ピッチ196spm、平均歩幅1.05m
新潟:平均ピッチ196spm,平均歩幅1.04m
岩手:平均ピッチ197spm,平均歩幅1.03m
平均心拍数は次のとおり。今回が一番心拍数が少なかったので余裕もって走れたのだと思う。反面、もっと頑張れたという気持ちもある。
金沢:平均146bpm、最大158bpm
新潟:平均149bpm、最大162bpm
岩手:平均146bpm、最大166bpm
ラップタイム
表2は1kmごとのラップタイム.これを見ると5kmまでは道が混んでいたのでスピードを出せず4:57/kmで走行し、5~10kmは4:49/km、それからギアを上げて、10~25kmは4:41/kmぐらいで走れている.25km過ぎからペースを守れなくなり、25~30kmは4:51/km、30~35kmは4:46/km、35~ゴールまで5:08/kmと30秒程度ペースが落ちてしまった。これは現在の実力を示していると思う。ペース配分的にはとても成功していて、タイム的には35km付近までは新潟シティマラソンは速かったが、それから追い越せPBを更新できたので、とても良いレース戦略だったと思う。
サブ山中教授を達成するために
サブ山中教授のタイムである3時間22分39秒切を達成するためには、4分47秒分/kmで走らなければならない。今回のペースは4分52秒だったので、あと5秒/kmスピードアップをしなければならない。
そのためには、現在のピッチは196spmとこれ以上増やすのはエネルギー消費の観点から現実的でないので、歩幅を伸ばすしかない。では何cm伸ばせば良いのだろうか?走行速度[m/min]、ピッチ[spm: stride per minutes、一分間の歩数]、歩幅[m]は以下の簡単な数式である。
走行速度[m/min] = ピッチ[歩数/min] × 歩幅[m]
トータルタイム[min] = 42195[m] / 歩行速度[m/min]
この式で計算すると歩幅を2cm伸ばして1.07mにするだけでトータルタイムが3時間21分12秒となり、目標を達成できる。たった2cm伸ばすだけで3分50秒もタイムが縮む。マラソンは一歩一歩がとても重要ですね。
具体的には以下を実施すれば良いが3週間後の神戸マラソンで目標を達成するためには、短時間でできる方法を考える必要がある。以下、優先度順で列挙する。
柔軟性の向上:股関節の可動域を広めるために柔軟性を高める.これなら3週間である程度向上するだろう。
筋力の強化:マラソン時の平均歩幅が1.05mと小さいので脚力が不足している.ランニングに必要な筋肉、特にハムストリングと臀部を週2回のウェイトトレーニングで強化する.3週間で2%の筋肉向上は期待できると思う。
フォームの改善:これが一番重要だと思うが、3週間で矯正できるかは不明。ただ、もっとも重要なことと考えるので地道に努力していきた。歩幅を伸ばすためには膝を上げる必要がある。今までの地面を這うようなフォームから膝が高く上がるフォームに変更する必要がある。そのためには、リアフットからフォアフットに着地を変更する。
以上
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?