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東大の学費値上げについて思うこと

皆さんこんにちは!

東京大学を志望している『闇の皇帝セルダン(seldon)』といいます。

タイトルの通りなのですが、東京大学が学費の値上げを検討しているということで、受験生でもある私セルダンが思うことを話したいと思います。


【1、国立大学の位置付け】

現在の国立大学は厳密には国が運営というよりも、独立行政法人のため、一応国からは独立した形式を取っています。

東京大学は授業料に関しては国立大学の標準額である53万5800円ですが、増額として認められているのが大学の裁量で最大20%、およそ10万円までの増額が可能になっています。

このおよそ10万円というのが争点の一つであり、より大きな争点では国立大学の値上げの是非という部分があります。

もしかしたら某私大の塾長の発言も一つのきっかけになっている部分もあるのかなと思いつつも、今までも定期的に授業料値上げの話は東大の学内でも出ていたようです。

【2、セルダンが思ったこと】

そのような状況の中で、私セルダンは、東大の学費の大幅な値上げは妥当ではないと考えています。

いくつか理由があります。

一つに、いくら独立行政法人としても、国公立大学という名前を冠しているということで、ある程度の公共性が必要であるということです。

というのも、仮に私立大学を例に取ったときに、私立大学の文系で年間の学費が150万円で、東大および国公立大学の年間の学費が53万5800円とすると、前者の私立大学に進学する際に必要な学費が払えない家庭が、『国公立』大学への進学を断念するという本末転倒な事象が起こるからです。

勉強がきちんとできる上で、たまたま家庭に私立大学の学費を払えないとする学生に、東大を含めた『国公立』大学は門戸を閉じてしまって良いのでしょうか。

そういった学生に返済が必要な奨学金を貸す(課す?)というのもおかしな話です。

返済不要な奨学金(本来、奨学金というのは返済が不要なものです。返済が必要なのは教育ローンと言います)をそのような学生に給付するというのはまだ100歩譲ってわかるのですが、そもそも『国公立』大学はそういったものが必要ない高等教育機関であり続けることが、存在の使命だと思います。

【3、むしろ競争性を阻害するのでは】

先ほど、東京大学に関係のない某私大の塾長の発言に少し触れましたが、その私大塾長は、国公立大学の学費を値上げ(見直す)ことで、私大との健全な競争を促す、というような発言を残しています。

その方は、国公立大学の設立理念と私大の成り上がり方や位置付けを理解されていないのでしょうか。

そもそも国立大学の役割の中で、地域間の不平等を是正することで、「教育の機会均等」を実現するということがあります。

学費が私立大学よりも安いという点で、国公立大学にしか進学してはいけないというご家庭もたくさんあると思います。

そのため、国公立大学の学費が大幅に値上げされれば、教育ローン(奨学金ではないですよ!)の利用者の割合は急激に上昇するでしょう。

その結果、卒業してから奨学金返済に苦しむ若者が、今以上に増加することが予想されます。

某私大の塾長はそのような現実が見えていないのでしょうか。

(もしかしたら生まれた時からおぼっちゃまなので、本当にわからないのかもしれません。)

私立大学は、(金銭的にも)行ける人が行くものであり、その土壌に国公立大学が乗る必要は一切ありません。

誤解されたくないのが、私は私立大学が嫌いなわけではありません。

国公立大学の値上げに疑問なのと、某私大の塾長の発言に疑問を持っているだけなのです。

国公立大学と私立大学はその役割も意味も設立理念も異なります。

きちんとした議論もなく、値上げ以外の改善点で動いていることもないのであれば、むしろ段々と競争性が壊れ、本当に大学受験は国公立・私立関係なしに、『お金持ちだけの贅沢品』になってしまうのではないでしょうか。

【4、内容のまとめ】

皆さんは国公立大学(東京大学)の授業料10万円値上げに関して、どのようにお考えでしょうか。

様々な意見があると思いますし、もちろん値上げを肯定している人もいらっしゃると思います。

他の大学で、選抜機能を全く果たしていない大学を潰して、その補助金を東大に注げば良いのではというような意見も目にします。

その判断が良いのか、他の意見も交えながら、総合的に判断をしてもらいたいところです。

難関大受験を考えている方はぜひ一緒に頑張っていきましょう!

今回も読んでいただいてありがとうございます。

次回の記事も楽しみにしていてほしいです。

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もし良かったら見てみてほしいです。

闇の皇帝セルダン(seldon)

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