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ニンジャラクシー・ウォーズ

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邪悪なる星間帝国ガバナスの宇宙ニンジャによって家族を皆殺しにされた青年ゲン・ハヤトは、とても速い宇宙船リアベ号に乗って宿敵ニンジャアーミーの陰謀に立ち向かう! 70'sスペースオ…
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2021年6月の記事一覧

《分割版#1》ニンジャラクシー・ウォーズ【ストレンジ・アイデンティティ・オブ・ザ・ストレンジャーズ・エンペラー】

(これまでのあらすじ)銀河の彼方、地球連盟第15太陽系に属する3つの惑星は、突然襲い来たガバナス帝国のニンジャアーミーに制圧された。しかしここに、平和を愛し、正義を守らんとする人々の戦いが始まったのである。 ◆#1◆ 巨大宇宙戦艦「グラン・ガバナス」の薄暗いブリッジを、不穏な沈黙が支配していた。自我漂白済みのサイバネブリッジクルーが黙々と働く中、微動だにせずドゲザする三人の宇宙ニンジャ。壁面には彼らを見下ろすように黄金の宇宙ドクロレリーフが掲げられ、両眼をUNIX点滅させて

《分割版#4》ニンジャラクシー・ウォーズ【ファースト・エピソード後編:リアベノーツ・リライズ】

【#3】←8 ニンジャ、ニュービー、ドロイド・アンド・アストロピテクス 赤茶けた平野に整然と組み上げられた軍用モジュール建築群が、昇り始めたばかりの第15太陽・グローラーの光を浴びていた。ガバナス・ニンジャアーミー第7師団の駐留キャンプである。 「離陸準備急げ!」「地上捜索隊集合!」あちこちで号令が飛び、ニンジャトルーパーが駆け足できびきびと行き交う。  ガゴンプシュー……モジュール格納庫の扉が開き、宇宙戦闘機が現れた。由緒正しき帝国主力機、G6-Ⅱ型「シュート・ガバナス」

《分割版#3》ニンジャラクシー・ウォーズ【ファースト・エピソード後編:リアベノーツ・リライズ】

【#2】←7 オペレイション・ジェイルブレイク ベルダ時間のウシミツ・アワー。ガバナスの支配下に置かれた鉱山コロニーは、無慈悲なる24時間シフトを課せられた採掘エリアを除き、死んだように静まり返っていた。日没後の消灯遵守。シフト労働者以外の夜間外出禁止。強制収容所めいたアトモスフィアが街並みに立ち込める。  コロニー南端、闇に閉ざされた岩場の一角を、強烈な白色光が切り取っていた。ガバナス宇宙装甲車の投光器だ。光が照らすのはワンマンサイズの鉄檻。宇宙猿人バルーの巨躯がその中に

《分割版#2》ニンジャラクシー・ウォーズ【ファースト・エピソード後編:リアベノーツ・リライズ】

【#1】← 6 ニューボーン・レジスタンス 第15太陽グローラーの強烈な陽光の下、二人の男と一体のドロイドは、乾いた大地を歩き続けていた。 (((いつまで相棒探しにかまけておる、ナガレボシ=サン。一刻も早くハヤトにインストラクションを授けよ!)))  ゲン・シンの叱声がリュウのニューロンを苛んだ。「たまんねェな」リュウはうんざりと呟いた。宇宙船乗りとして暮らしてきたこの数年、厭わしき過去からの声はすっかり鳴りを潜めていた。それが突然ぶり返した理由は明らかだ。  リュウは立