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右手だけでピアノを弾くとは

私は、左手にハンデがあるため、右手だけを使ってピアノを楽しんでいます。世の中では、舘野泉さんをはじめ「左手のピアニスト」と呼ばれるプロの演奏家が活躍されています。

では、「右手のピアニスト」って聞いたことがありますか。私が知る限り、そしてネットで探す限り、プロのピアニストとして活動されている方はお一人しかいないようなのです。アマチュアでも右手で弾いている方はとても珍しいです。

世の中には、「左手のピアノ曲」という左手だけで演奏するために作曲されたピアノ曲が7000曲ぐらいあると言われているのに対して、右手演奏のために作曲されたものは、500曲もないそうなのです。

そんなわけで、私は右手を使って「左手のピアノ曲」を弾いています。今日は右手で「左手のピアノ曲」を弾いたときに感じることを書いてみたいと思います。

小指でメロディーは弾きにくい

両手演奏では、右手がメロディーを担当し、ハーモニーは右手ないし左手で分担し、左手がバスを担当するというのが一般的でしょう。それに対して片手演奏は、メロディーもハーモニーもバスも全部片手で担当しなければならず、相当に忙しいのです(汗)指によってどこを担当しているのか考えて、音色や音量も変化をつけようと頭も大忙しです。

左手だけで弾く場合は、親指、人差し指あたりがメロディーを担当することになります。親指、人差し指は5本の指の中でも頼りになる存在。この指たちが美しい旋律や、力強いメロディーを奏でてくれるわけです。これが右手だと、手は反転しているので肝心要のメロディーを小指や薬指あたりで弾かなくてはならないのです。強さのある親指、人差し指に比べるとやはり、メロディーがはっきり浮き上がらず、逆に親指から中指あたりの伴奏部分がうるさくなってしまうのです。

右手と左手は反転している

つぎに、人間の手は、親指と親指以外の4本の指の間は大きく開くようにできてますよね。それに対して、小指と薬指の間は全然開きません。メロディー部とハーモニー部は少し音域に開きがありますが、左手ならば人差し指以下で伴奏しながら、親指で少し離れたメロディー部を比較的容易に打鍵できるところ、右手で弾く場合はそうはいきません。左手の構造は、ピアノの高音部が右側にくることから、メロディー、ハーモニー、バスを表現するのに適した構造なのだと思います。手が反転していることが、左手用に作曲された曲を右手で弾く難しさだと感じています。

真ん中に座れない

そして3つめ、左手用に作られた曲は、音域が左(低音域)寄りの曲が多いです。これを右手で弾くためには腕をクロスさせてもまだ足りず、椅子を左に移動させて座ります。すると真ン中にあるペダルを踏むために右足を大きく外に開くことになり、さらにバランスをとって体を支えるために、左足も外に開きます。足を両側に大きく広げて座るので、タイトスカートは履けません。ひざ丈スカートも恥ずかしいです。パンツかロング丈スカートでないとピアノが弾けません(>_<)
同じ理由から、ソフトペダルに左足が届かず使えません。

右手は左手より弾きやすい

それでは最後に、右手のメリットを!
何といっても多くの人にとって、右手は利き手だから弾きやすい。これに尽きると思います。ピアノの習得過程では左手の強化は大きな課題の一つと言われているように、左手で自由自在にピアノを弾くのは難しいものです。その点、右手は弾きやすいことは一番のメリットです。

右手でピアノ弾いてみました!

右手首を骨折してしばらくピアノをお休みしていましたが、ワンハンドピアノ復活第一弾!良かったらきいてください(^^♪


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