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炎天・再訪あやめパーク。

先月末に訪れた佐原のあやめパークを再訪する。7月にははす祭りが始まり、園内の池がハスの花で埋め尽くされるということなので、前回運航していなかったさっぱ舟というものに乗って水辺を愉しもうという目論見。誕生日の妻のリクエストに応えて出かける。

前回は小雨そぼ降る閑散とした園内をそれもまた良しと歩いてきたのだが、今度はうだるような暑さで人もまばら。不要不急の外出はするなとテレビがくり返し警告しているのでそれもむべなるかな。こんな日に訪れている人はよほど酔狂なのかも知れないと思いながらさっぱ舟に乗せていただく。

しかし埋め尽くされるといわれているハスが一向に見当たらない。情報として今年はハスの花がうまく咲いていないというのは仕入れていたのだが、その通りなのだった。聞くところによると原因はよくわからず、近年各地のハス界隈で起こっている現象なのだそうだ。琵琶湖にある著名なハスの群生地などもかなりの打撃を被っているという。来年はうまく咲くといいのだが、原因がわからないと対策の施しようもないとは園長の言葉。何しろ来園者がまばらなので園長が直々に説明してくれるのだ。園長さんにはその後も食堂でばったり遭遇、妻のいろいろな質問にていねいに応じていただいた。

ともあれ、せっかくなのでさっぱ舟に乗船。女性の船頭さんの説明を受けながら10数分の貸し切りタイムと相成る。暑い中もの好きな夫婦のために準備いただいて恐悦至極にござりまする。さっぱとは笹のことでいわば笹舟ということらしい。乗船者用に編笠が積んであったが自前の帽子で乗ってしまった。こういう時はやはり編笠をかぶるのが様式的にはいいのではないかと思ったのは下船後。

なるほど舟に押し寄せるように埋め尽くすというハスはほとんど見当たらず、睡蓮だけが水面に顔を出している。その睡蓮ももうその名の通り午睡に入ろうとしているようで多くが花をすでに閉じている。昼近い入園ではそれもやむなし。じりじりと腕が熱いぞ。10月ころまで花は咲くとのこと。

午前11時すぎ。多くの睡蓮は眠りに入っている。
唯一といっていい今年開花したハスの花。「舞妃蓮」といいアメリカの黄花ハスと大賀ハスを交配して誕生した。花の開閉が女性の舞姿のようだということで命名。

帰宅してからググってみると、ハスの花が消えてしまったというのは琵琶湖のみならず岐阜などでも起きているらしい。ミドリガメやアメリカザリガニの食害、外来種の繁殖などがその原因にあげられてもいるが、いまだ究明されていないという。ニンゲンは地球のことなんかこれっぽっちも知らないのだ。


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