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「佐倉のいろ」とマンホール。

友人が出品している佐倉美術協会の定例展に行きがてら、別フロアで開催されていた「佐倉のいろ」と題された収蔵作品展を見ていく。「佐倉のいろ」とはどんな色?と思いきや、佐倉藩士の子として生まれた洋画家の巨匠・浅井忠の教えを受けた作家たちの作品の紹介なのであった。加えて金工家・香取秀真など佐倉や房総ゆかりの作家の作品が展示されている。一つ一つの作品はもちろん見るべきものがあるのだが、何だかまとまりがなく「佐倉のいろ」は頭の中で結実することなく、許可されている作品の写真も撮らずに退出。そういえば香取秀真という人を知ったのは、かつて印旛沼近くにあったメタルアートミュージアム(2014年閉館)。田園風景の中にいきなり現れるなかなか面白い空間だった。それまでこの人が日本の美術界における巨人の一人であることなどつゆとも知らなかったのだ。

中途半端な気分のままエントランスに戻り何気にチラシなどを見ていると、佐倉もマンホールカードなるものに参加しているらしい。マンホールカードとは、GKPと呼ばれる下水道広報プラットホームと全国の自治体が共同で制作したコレクション性をもたせたカード。暮らしに欠かせない下水道というインフラに関心を持ってもらおうというもの。Wikipediaによると、2022年8月現在で942種類656の自治体で製作されている。一人1枚受付でもらえるとのことで、早速入手。記念すべき1枚目(2枚目の予定はまだない)。

設置されている場所の緯度・経度が記されている。

裏面の説明を見ると、佐倉市の花々(桜、花菖蒲、チューリップ、コスモス、竹)を文様化。女子美術大学の学生がデザインしたとのこと。3月に日本画専攻の学生さんたちの展覧会を佐倉市立美術館で観させていただいたばかりでにわかに親しみがわく。

ということで、どうせなら設置場所へと小移動。城址公園の入り口、いつも通り過ぎているその足元にそのマンホールはありました(市内に数か所あるらしい)。下ばかり向いてるくせにこの節穴は。これもひとつの「佐倉のいろ」。

リアルマンホールは雨のあとで泥をかぶっていた。



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