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バラと風と緑のフェスタ

近年この時期に必ずといっていいほど足を運んでいるのが、佐倉草ぶえの丘にあるバラ園。すっかり有名になってしまい週末はかなりの人出になるので、最もすいていると思われる月曜日、押尾コータローのギターを聴きながらクルマを走らせる(といってもものの十数分)。

熱心にバラの名前を確認している妻と違い「どうせ覚えられないし」とハナから情緒を欠く夫は、時々空を見上げたりして雲の行方を追っている。そんなつまらない男でも「妻の買い物が終わるのをスーパーの片隅で待っているような」間抜け面にならないのがこのバラ園のいいところ。丘陵地の地形を生かした園内は、見晴らしもよく緑が目にやさしい。

サンタ・マリアの谷と名付けられた小さな谷地。北イタリアのサンタ・マリアという丘陵地帯に住みバラの研究などで知られるヘルガ・ブリシェ氏により寄贈されたバラが植栽されている。

お気に入りは谷を見下ろすテラス。椅子に腰かけて風と戯れていると、間抜け面を通り過ぎてしっかりと阿呆面になれる。

ハルキでなくとも風の歌を聴ける。

園内には、バラ好きの方なら知らない人はいないであろう「ミスターローズ」ことバラの育種家・鈴木省三氏のコーナーもある。門外漢のさらに外なので、もちろんこの園で初めて知ったお方であります。

鈴木省三氏のコーナー。奥には夫妻のレリーフも。

風と緑を感じながら、ついでに花を愛でる。そんな訪れ方が似合うバラ園はなかなか貴重だと思う。しかし月曜日とはいえローズフェスティバル中に、園内を見渡せるカフェテラスがCLOSEDだったのはいただけない。



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