山鹿小旅行 ~金剛乗寺編~
熊本に用があったので、先日行けなかった金剛乗寺に行ってきた。
1200年近い歴史を持つ真言宗のお寺だ。
さくら湯から山鹿灯篭民芸館へ続く豊前街道を少し進むと、左手にちょっと変わった石門が見えてくる。
「月輪門(かちりんもん)」といって約200年前の1804年にめがね橋の建造技術を使って作られたものだ。
↑門の前後に刻まれたサンスクリット文字は大日如来を示しているという。
月輪門をくぐると巨大な銀杏の樹が迎えてくれる。
私のカメラではなかなかその巨大さを伝えられそうにないが、隣の6~8階建て(?)のマンションより高い。
ちょっとしたランドマークと言っていいだろう。
大銀杏の前を右に曲がると、鐘のある山門が見える。
↑よく見ると瓦などに痛みが見える。
まもなく迎える1200周年に向けてしっかり改修をしたいということで、寄付金を募っている。
文化財の保全に関心のある方は、ぜひご協力いただきたい。
山門をくぐると、小さく刈り込まれているもののけっこう樹齢のいってそうな庭木が並んでいる。
入ってすぐ左には桜とお手水。
落ち着いた雰囲気のお堂。
お堂の前にはご年配と思われる白ネコさん。
参拝客が撫でたり声をかけたりするが一向に気にする様子もない。
撫でると小さな声で鳴いたが、目を開けようともしなかった。
住職さんいわく、
「焼けて白くなっちゃった」
「三毛猫だったんだけどね、日に焼けて白くなっちゃったの」
?????
意味がわからずリアクションに困ってしまった。
そういえばインドではアルビノの動物が有難いものとされるらしい。
月輪門に刻まれた文字は大日如来を意味するというし、ひょっとして仏教関連の説話に太陽の力で動物が白くなる話とかあるんだろうか?
大変ありがたい猫さまということなのかな??
なにかご存知の方が居たらご教授いただきたい。
本道の右手にも小さな祠がある。
その奥には、自分を植えた僧侶が旅に出た1469年以来、花が咲かないという不思議な童子椿。
↑蕾らしき物は見えるが、この時期にしては小さいか?
このまま咲かずに落ちてしまうということだろう。
境内を彩るもみじは秋の色に染まりつつある。
観に行くにはちょうどいい季節かもしれない。
いただいたサポートは旅費と撮影機材にあてたいと思います。もし余剰があれば福岡・熊本・鹿児島いずれかの自然または文化財の保全のために寄付いたします。