2024 0415 虎に翼#11続き
「私なんて女中みたいなものですから」と親友の花江に言われても、寅子ちゃんは近くにいても意味がわからないという表情。
鈍感じゃない?と感じつつ、自分もそうだったなのかもと思った。
私の両親は長男と長女の夫婦で、母は実家では長女として、自分の家に父の兄弟を招いては長男の嫁として、盆暮正月にはずっとおさんどんをしていた。
二十人以上の食事を三食作り続けるのが当たり前になっていて、母の妹たちや義理の妹たちも、そして私も、ちょっと運んだりするくらい以外にはほとんど手伝っていなかったように思う。母方の祖父母の家で過ごす年末年始、母が座っているのを見たことがないかもしれない。
「おさんどん」という言葉もなんとなくそういう状態のこと「食事を作るのを一手に担っている母」の状態を表す言葉として認識していた。
ドラマを見て思い出し、改めて辞書を引くと、「女中、飯炊き女」を意味するという記述。
母がその状態をどう捉えていたのか聞いたことは無いけれど、私たちが成人して、一緒にその場で過ごさなくなっても母はしばらくその習慣を続けていた。しばらくしてから、盆暮正月に父の兄弟の親戚全員を招くのをやめ、父に一人で姉妹の家(私の叔母たち)に行くよう促すようになった。
私自身、子供の頃は進学などの選択肢の面では経済的にはそんなに恵まれていなかった気もするけれど、食べるのに困ったことはない。自立してから、自分勝手に生活させてもらってきたし、私は恵まれているよねと改めて思った。