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デジタルだから価値あるスポーツコンテンツ

世界中の全てのスポーツクラブが、コロナ禍のスポーツ体験づくりに必死で取り組んでいる。

だからその現場にいない自分が偉そうに語れることは少ないことは認識している。

しかし、この混乱期が落ち着いたときに、ビジネスとして差が出てくるだろうと感じるポイントがある。

それは「デジタルだから価値があるスポーツ体験」を提供しているかどうかだ。

もちろん、平常時にオフラインでしかできなかったことをデジタルを通じて提供することもサービスになる。

・スタジアムを再現した360度映像をVRで配信する
・選手との握手会をテレビ会議で開催する
・声援をスマホアプリを通じてスタジアムに届けられるようにする

などがこれにあたる。

しかし、この類のサービスは、どうしてもオフラインを超えられれない。

また、平常時に戻った時にチームにとって新たなノウハウや収益源にもなりにくい。

だから、「デジタルだから価値があるスポーツ体験」を仕掛けているか?という問いが、この時期にとても重要であり、チームの足腰を強くするのではないかと感じる。

この観点で見ると、鹿島アントラーズの取り組みがとてつもなく早い。

過去のアーカイブ映像観戦をOB選手の解説者付で実施するオンラインライブイベント「鹿ライブ」を実施し、サポーターは、チームへの応援企画に対して、ギフティングで直接支援することがで切る仕組みを提供した。

同チームの小泉社長はこう語る。

再開後どのようにしてオフラインとオンラインを融合させていくかを考えてのチャレンジだ

「オフラインの価値をデジタルで」ではなく「オフラインとオンラインの融合」を強く意識している。

上述の、アーカイブ配信のOB選手解説者付配信も、応援企画へのギフティングも、デジタルだからこそ提供できる価値であり、今後の新たな収入源にもなり得る。

このように、「デジタルだから価値があるスポーツ体験」は、既存の活動ができない今だからこそ、チャレンジしておいたほうが良いだろう。

その中で、もしかすると、いまチャレンジしておく価値があるデジタルなスポーツ体験事例をいくつか紹介したい。

一つ目はARコンテンツ。スタジアムの収容人数に制限のある現在において、スタジアムでの体験価値を高める仕掛けとしてスタンダードになるのではないだろうか。5G技術の進展によってAR体験は今後も進化するため、今後の新しいコンテンツに目が離せない。

二つ目は、オンラインスタジアムツアー。スタジアムツアーはオンラインでも提供できるサービスではあるが、どうしても体験できる人数が限られてしまうし、選手のミーティングルーム等、一部の場所へは入場できなかったりする。そのため、オンラインでスタジアムツアーを体験してもらうことで、オフラインでのツアー体験がある人もない人も、よりチームへの愛着が高まるコンテンツになるだろう。

三つめは、eスポーツとの連携。少し個人的な趣味になってしまうが、実際のサッカー選手がゲームをする動画が好きだ。なぜかというと、スタジアムで観戦していたとしても、勝負に挑むスポーツ選手の心境・言葉をずっと眺めるような機会はなく、とても新鮮な映像だからである。

あ、この選手は、追い込まれたときにこういう心境になるんだ、とか、(実名のゲームの場合は)他の選手に対してこういう感情を頂いているんだ、とか、かなり味がある。

四つ目は、スマホネイティブな観戦体験。これまでスマホでも見れるコンテンツは無限にあるが、「スマホだから」を意識したサービスは少なかったように思う。そんな中、2020年7月に米Fox Sportsが新しいアプリを開発した。

このアプリでは、モダンなインターフェイスが提供され、ケーブルテレビの契約をしていればライブ中継にアクセスでき、複数のカメラアングルで試合の貴重な映像を観ることができるそうだ。

ここまで四つの観点に触れてきた。

今後も、少しでもヒントになりそうなデジタルならではの取り組みはnoteで取り上げていきたいが、自分自身の力量に限界があるため、下記に同じようなテーマのヒントになりそうな記事も共有しておきたい。

NTTデータさんの俯瞰に役立つおまとめ記事。

ベンチャーキャピタリスト黒田氏の、ベンチャー目線での解説。

アジアのスポーツの現状や新しい取り組みを5G軸で纏めた記事。

eスポーツ周辺のおまとめ記事。

今後も「デジタルだから価値あるスポーツ体験」については、少しずつ更新していければと思います。

気ままに更新をしています。マーケティング、フィンテック、スポーツビジネスあたりを勉強中で、関心があう方々と情報交換するためにnoteはじめました。サポートいただけると力がでます。どうぞよろしくお願い申し上げますm(_ _)m