純文学は廃れてしまったか?
今日における純文学というようなテーマにはあまり関心がない人が多いかもしれません。
今日における純文学のハッキリした定義は、実は私もよく分かりません。
一般には芥川賞などを受賞する作家のことを指すのでしょうか?
田中慎弥、西村賢太、又吉直樹、羽田圭介・・・最近だとこういったあたりの人の名前が思い出されます。
興味はあるのですが、色々ほかに忙しく、その著作をあたる機会がいまのところありません。
そんな私がはたして純文学について語る資格があるのか定かでないのですが、ここでは、純文学をいわゆるラノベを含むエンタメ小説とは一線を画すものとして(実際、そんなに明確なボーダーはないのかもしれませんが)いわゆる純文学と呼ばれてるものはどうなってしまって、また、これからどのような可能性があるのかについて私見を述べたいと思います。
日本で純文学と呼ばれているものの始祖というのは、文学史的にいえば二葉亭四迷の「浮雲」なのでしょうか?いや、それは言文一致文学の始祖であって純文学の始祖ではないという人もいるでしょう。あまり厳密な学問的定義はさておき、ここでは大雑把に森鷗外や夏目漱石あたり、作品では「舞姫」とか「こころ」といったあたりのものだとしてはなしを進めたいと思います。
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