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香桑
2024年4月17日 12:23
今月の病院受診もすませた。正直なところ、診察の前、検査の前は緊張する。今回のCTでも、私の腫瘍は小さいままで、腹水もたまっていなかった。転移も特にしていなそうだ。次回の予約も3か月後になった。小康状態だ。ほかに、どう言えばいいのだろう。治癒はしていない。腫瘍は腹の中にある。再発リスクはもちろんある。寛解というのも違うし、とにかく治ったわけではない。長い目で見て、治療と治療のインタ
2024年3月1日 15:37
数日前、髪を染めた。昨年の7月に抗がん剤を終えて、髪が再び生えるようになってから半年。G.I.ジェーン状態を通り過ぎて、ベリーショートぐらいにはなった。以前もこれぐらいの長さになった時、美容師さんに色で遊ぶことを教えてもらった。その時は、ぱっと見は目立たないけれども、光の当たり具合によって、気づく人は気づくぐらいに、赤に染めてもらった。私は、美容室迷子になっている。昨年の抗がん剤治療
2023年12月12日 15:22
10月の東京に続いて、11月は大阪に旅に出た。今度は飛行機ではなく、新幹線に乗っての旅だ。酸素ボンベを専用キャリーに入れる。スーツケースと酸素ボンベ。両手でコロコロしながら歩くのは、やっぱり不便だ。まず、タクシーに乗る。気の利く運転手さんが、スーツケースと一緒にキャリーもトランクに運ぼうとしてくれて、慌てて引き留める。大きめの車両で、スライドドアだったりすると、足元にキャリーも乗せや
2023年11月13日 12:38
漂泊の思いがやまない季節がある。春と秋。渡り鳥の移動が始まる頃には、私も一緒に落ち着かなくなるのだ。退院後、ステロイドや強めの抗うつ薬の効果が加わって、じっとしていられなくなっていたところに、かねてからの友人からの招待が届いた。場所はとあるねずみの国である。肺炎はまだ治っていない。ステロイドを服用していることで、感染症には弱い状態である。負荷は少なくするようにも言われている。コロ
2023年9月21日 22:20
鏡を見る。これまでで最も重たく膨れ上がった体と顔のぞっとする姿の自分の頭上。はげた頭の上に3−4本。白髪が1cmを超えている。つんと立った白髪の先が少しだけ曲がっていて、まるでチンアナゴのように見えた。頭上に、真っ白なチンアナゴが4匹。病歴として書くほどのことではないような気もして迷ったが、自分の身体の変化を少し、書き残しておこうと思う。例によって、抗がん剤投与から一ヶ月は、効果が
2023年8月12日 17:42
世間ではお盆だ。台風一過の空がとても美しい。空が青いと海も青い。これまで湾内に停泊していたタンカーやフェリーの姿が消えた。窓越しに、いつもとは違うルートで空港へ進入する飛行機を見上げる。病院の中はとても静かだ。入院2週目も後半になり、ここでの過ごし方もだいたいと決まってきた。午前中にステロイドの点滴を受ける。だいたい60分以内なので、これまでのBEP療法の8-10時間耐久レースのよ
2023年8月6日 20:50
入院して一週間が経った。今日には退院しているはずだったのに。そう思うと、少し、気持ちの切り替えが揺らぐ。我が家の方を眺められる窓を見つけて、ちょっとばかり、ホームシックになっている。先週月曜日から入院した。BEP療法の4クール目として、入院の予定だった。ブレオが使える最後の一回。これで一区切りと思って、入院の準備をした。直前の一週間の体調はひどいものだった。仕事の合間合間に咳き込
2023年7月25日 11:19
いつの間にか、自分の闘病日誌もずいぶんと長くなってきた。自分自身で読み返すことは少ないのであるが、こういう記録をつけておくことが、障害の申請に役立つこともあるし、もしも誰かのお役に立つことがあれば嬉しい。思うに、入院中というのは、刺激が統制されるので、私はルーティンで行動しやすくなり、過集中・過活動になりやすいのかもしれない。そこそこの働きものになれる。ところが、これが自宅に帰ると、たくさん
2023年7月6日 21:43
BEP療法を受け始めてすぐに髪を短くしていたのであるが、今回は今回で微妙な抜け方をしていた。前髪の生え際から鬢のあたりが薄く残り、頭頂部や側頭部や後頭部は比較的つるつるという…。あえて例えるならば、アバターを作るときに前髪だけを貼り付けたような違和感。これはちょっと、帽子がうっかり脱げてしまった時が恥ずかしくて嫌だなぁ。2回目の入院時は、粘着テープのクリーナーを持参し、毎日のように枕をコ
2023年6月26日 16:47
手の親指の爪を見て驚いた。爪の根元が打ち身のように青紫になっている。見れば、両手とも。親指以外のどの指の爪の根元も、なんだか青い。ちょっとびっくり。5月末。BEP療法の2コース目は、一週間遅れて始まった。とりあえず始まったら進むしかない。そして、先に進まないと終わらない。入院したら勝手に退院できないし、点滴は途中でやめるわけにはいかないし。体に入った薬剤を追い出すこともできない。
2023年6月1日 17:20
5月から始まったBEP療法。前回の記事では、その始まったばかりの入院中に書いた。2つ目の記事は、なにはともあれ、1コース目が終わってから書こうと思っていた。まだ、2コース目は始まっていない。第1週は、5日間連続で点滴をする。1回の点滴は日によって前後するが、6-8時間程度。10時頃に開始して、18時前後に終わっていた。それが5日間続くので、入院して受けた。そして、第2週、第3週は、一
2023年5月10日 17:50
5月になり、連休明けの出勤する人たちを横目で見ながら、入院になった。ようやく治療を受けることができる。4月上旬の診察で腫瘍が大きくなっており、治療を切り替えることになって、それまで服用していたオラパリブを中断。コロナにはなったものの、いくらか身体の状態としてはよい時でよかったと思う。それから更に2週間が経過し、ほぼ4週間、腫瘍を抑制するような治療を受けていない。体は楽であるが、ちくちく
2023年2月20日 17:13
経口の分子標的剤の治療に変わってから、自分の状態を見直すタイミングが難しい。抗がん剤治療は、3-4週間ごとに区切りがあるが、分子標的剤はじわっと同じ状態が続くからだ。というのと、以前も服薬していた薬であるにも関わらず、不調続きで、文章をまとめる気力や体力が足りていないのもある。11月中旬、抗がん剤治療は一旦終了し、オラパリブという分子標的剤の経口投薬に切り替わった。これは1日の最大容量は
2022年10月1日 12:44
6回目の抗がん剤の後から、口内炎が気になるようになった。この7回目のクールも、やっぱり口内炎ができた。どうやら、白血球が一番少なったあたりで、口内炎がひどくなるようだ。現在、通院先ではメインの婦人科のほか、緩和ケア内科と歯科にもかかるようになった。その歯科で、抗がん剤治療中、リンパが滞って、顔が腫れるので、頬の内側を噛んだり、舌を噛んだりしやすくなると説明を受けた。顔が腫れる。ショッ