二つの目線を行き来して、得られた感覚
11月、恵比寿で開催された『会話とオーダーメイド』
ニット帽、刺繍、家具、什器、絵画、シャツなど、様々なオーダーメイドを手がける方々が集う、初開催のイベントでした。
このようなイベントに参加するのは初めての経験。上手くできるだろうかと不安を抱きながら臨みましたが、純粋に楽しく充実したイベントになりました。
そしてこの歳(40歳目前です)になって、こんなに心動く体験ができるとは…。イベント後、主催者のholo shirts.窪田さんと「今まで生きてきて良かったと思えるくらい良い体験ができた」とメールのやりとりをしてしまったくらいです。(思い返すとちょっと恥ずかしい)
なぜこんなに心が動いたのか?
ことあるごとに『会話とオーダーメイド』を思い返しながら、考えています。
二つの目線
”オーダーをする” ”オーダーを受ける”
二つの目線を行ったり来たりするなかで体験した、作家さんや来場者の方々とのコミュニケーション。作家さんの個性と作品の力に満ちた言葉、表現力に引き込まれました。それと同時に、delightful toolの革靴を介したコミュニケーションは何ものなのかを見つめ直すことができました。
オーダーをする目線
思い返せば、僕が作家さんにお願いしたオーダーは「こんな風に…」とざっくりしたものばかり。
それでもみなさん真剣に耳を傾け、質問を投げかけながら僕の要望を細かく引き出してくれます。同時に自身の作品を通して届けたいこと、伝えたいことを対面で表現する。そのための引き出しを、みなさんとても豊富に持っている。
実際の作品や素材のサンプルを交えながらわかりやすく。受け手のリアクションを見ながら柔軟に言葉を選ぶ。そこにはそれぞれの作家さんの人柄が織り混ざっています。
素材を知る。
機能を知る。
完成するまでの背景を知る。
その作品がある生活をイメージする。
コミュニケーションのなかで、作品やモノに対する考え方、捉え方が更新されました。
オーダーを受ける(相談される)目線
靴磨きワークショップも含めて、革靴に関する色々な質問や相談を受けました。またdelightful toolの靴を多くの方に試してもらえました。
今まで得た革靴の知識や経験、みなさんの足の特徴、delightful toolの靴の構造。いつも通り、できるだけわかりやすく丁寧にお伝えしたつもりです。
「ためになった」
「良い履き心地だった」
「丁寧に対応してもらえて嬉しかった」
みなさんからいただく言葉はそれだけで十分に嬉しく、心動かされます。今回がいつもと違ったのは、その言葉に、自身がオーダーをする目線で感じたことを直ぐに掛け合わせて受け取れたこと。そこで初めて得られた今までの活動とこれからの活動に対して背中を押してもらう感覚。この感覚は、僕の心を特別に大きく動かしてくれました。
オーダーをする目線からもう一度
様々な人が交わる会話とオーダーメイド。来年の開催時にはどんな出会いや発見があるのか、今から楽しみです。
その時まで、僕がオーダーをお願いする目線から見えたことと感じたことは、より詳しくお伝えしていきます。完成し、手にした作品そのものの素晴らしさに加えて、オーダーから完成までの時間、作家さんとのやりとりについても綴れればとの思いです。
このnoteが会話とオーダーメイドに足を運ぶきっかけに。そしてイベントでの心動く体験に繋がれば幸いです。
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