見出し画像

いとおしき日々と


朝ごはんのみそ汁がおいしかったとか。
庭のすみでクロッカスの芽が出たとか。
ロールパンみたいな雲を見つけたとか。

そんな なにげない毎日が 
くる日も くる日も
繰り返されて しあわせに
つながっている

ということを

どうして人は
あっさりと
忘れてしまうのだろう

あたり前の顔をして
そこにある 日々が
いとおしい

人はひとりでは生きていけないけれど。
誰かのためになら強くもなれるんだよ。

ほら、耳をすましてごらん。
未来が 口笛をふいて 
木立の向こうで 手まねきしているよ。


     * * * 


雨あがりの空に虹がかかっていたとか。
通学電車で憧れの先輩に出会ったとか。
すみれ色のワンピースを見つけたとか。

そんな ささやかな喜びが
いくつも いくつも
降りつもって しあわせは
できあがっている 

ということを

どうして人は
あっというまに
見失ってしまうのだろう

なにくわぬ顔をして
ここで 出会う時が
まぶしい

足らないところは足していけばいい。
穴があいたら 青空が見えるだろう。

ほら、目をこらしてごらん。
明日が あくびをしながら  
大空の下で 待っているよ。



#現代詩 #自由詩 #口語自由詩



サポートをいただけたら、勇気と元気がわいて、 これほどウレシイことはありません♡