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大河ファンタジー小説「月獅」

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天卵を宿した少女と、天卵の子の物語です。
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#大河小説

大河ファンタジー小説『月獅』 1

第1幕「ルチル」第1章:白の森(1)  ヴェスピオラ火山の火口から、何かがまっすぐに天に向…

deko
1年前
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大河ファンタジー小説『月獅』 2

前話<第1章:白の森(1)>は、こちらから、どうぞ。 第1幕「ルチル」第1章:白の森(2…

deko
1年前
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大河ファンタジー小説『月獅』15   第2幕:第6章「孵化」(1)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 前話(『月獅』14)は、こちらから、どうぞ。 …

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1年前
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大河ファンタジー小説『月獅』16   第2幕:第6章「孵化」(2)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 前話(15)は、こちらから、どうぞ。 第2幕「…

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1年前
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大河ファンタジー小説『月獅』17   第2幕:第6章「孵化」(3)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 前話(16)は、こちらから、どうぞ。 第2幕「…

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1年前
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大河ファンタジー小説『月獅』19   第2幕:第7章「もうひとつの卵」(1)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 前話(18)は、こちらから、どうぞ。 第2幕「…

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1年前
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大河ファンタジー小説『月獅』26   第2幕:第8章「嘆きの山」(6)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 前話(25)は、こちらから、どうぞ。 第2幕「隠された島」第8章:「嘆きの山」(6) 「おまえたちは、ギンについて家に戻れ。俺はすこしビューと話をする」  小さくなったグリフィンを掌に乗せて告げると、ノアは傍らの岩に腰かけ、早く行けとばかりに手を振る。 「さて、と」  ノアは小さなビューの奥にいるものに話しかける。 「ビュイック、聞こえるか。そして答えられるか」 「なんとか」 「そうか。いったいどうなってる」 「ノア……生きてたん

大河ファンタジー小説『月獅』27   第2幕:第9章「嵐」(1)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 前章(第8章「嘆きの山」)は、こちらから、どう…

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1年前
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大河ファンタジー小説『月獅』28   第2幕:第9章「嵐」(2)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 前話(27)は、こちらから、どうぞ。 第2幕「…

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1年前
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大河ファンタジー小説『月獅』30     第2幕:第9章「嵐」(4)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 前話(29話)は、こちらから、どうぞ。 第2幕…

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1年前
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大河ファンタジー小説『月獅』31     第2幕:第9章「嵐」(5)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 前話(30話)は、こちらから、どうぞ。 第2幕…

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1年前
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大河ファンタジー小説『月獅』41         第3幕:第11章「禍の鎖」(6)

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 第2幕「隠された島」は、こちらから、どうぞ。 第…

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1年前
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大河ファンタジー小説『月獅』44         第3幕:第12章「忘れられた王子」…

第1幕「ルチル」は、こちらから、どうぞ。 第2幕「隠された島」は、こちらから、どうぞ。 前…

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9か月前
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大河ファンタジー小説『月獅』45         第3幕:第12章「忘れられた王子」(3)

これまでの話は、こちらのマガジンから、どうぞ。 前話(第44話)は、こちらから、どうぞ。 第3幕「迷宮」第12章「忘れられた王子」(3)  カイルは聡い子であった。聞きわけのよすぎることが不憫に思えるほどに。 「あぶないので、宮から出てはなりませんよ」「多くを望んではなりません」「剣も弓も、手にとってはなりません」「アラン殿やラムザ殿とはちがうのです」  たくさんの禁止の言葉でカイルを縛った。むごいとは思うたけれど、なにかを禁じるときには必ず「お母様といっしょに居たけれ