見出し画像

神経保護は何より最優先!!自信もってICP(頭蓋内圧)マネージメントできてますか?

ICPマネージメントの基本を押さえましょう。
ICP管理で重要なのはICPの値だけを見るのでなく、CPP(脳灌流圧)が維持できているかを意識することです。
CPP=MAP(平均血圧)-ICP
CPPは60mmHg以上が目標です。これ以下では脳虚血で二次性脳損傷が進む可能性があります。
例えば、脳出血だからといって血圧を下げすぎると、いくらICPが制御できていてもCPPが低下して二次性脳損傷を進めることになります。
実際に脳出血においても血圧の下げ過ぎ(SBP130以下)は予後不良と関連します。
なんでもそうですが、全身管理の基本はトータルマネージメントです。

さて、ICPを変化させるものはなんでしょうか?
これは簡単で、頭蓋内(頭蓋骨で囲まれたスペース)に存在するものの容量と考えれば覚えやすいと思います。
具体的には
①脳実質
②脳脊髄液
③血液
この3つです。これらが増加しすぎないようにし、必要があればこれらを減少させることでICPをコントロールできます。
①に対しては、脳の壊死部を取り除く内減圧手術、マンニトールや高張食塩液による浸透圧維持で血管外漏出による脳浮腫を抑制
②に対しては、脳室ドレーンからの髄液の排出
③に対しては、浸透圧利尿薬による血液の減少、30度ギャッジアップによる静脈環流の促進、適切なCO2やO2の維持による脳血流量の調整等です。

ここから先は

245字 / 1ファイル

¥ 100

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?