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ありがとうを伝えてきた話
ブイちゃんに会ったことがなかった。ずっと写真でみていたただけで、すっかり知り合いの気分でいた。
ただ、今のわたしの生活に犬がいるのは、まちがいなくブイちゃんがいたから。
2004年12月に、Say Hello!の本が発売。仕事に追われて家の中もギスギスとしていたときに、かわいいなぁと眺めていた。ただ眺めているだけで癒されていた。
2005年2月にちゃあを家族に迎えた。ただ自分の寂しさを埋めてくれる存在としてだったのかもしれない。そして、寂しさ以上のものをもってきてくれた。
生後4か月弱のちゃあ。
そんな、わたしの突発的な行動から、みかんもやってきて、そして、ナナも産まれた。
たくさんの普通の毎日があって、あたりまえに過ごしてきた。
そして、2018年1月に、ちゃあがいってしまい、心にぽっかりとすき間が空いた。
今回、どうしてもブイちゃんに会いたくて、TOBHICI2の「ブイヨンからのおれい」にいってきた。
ブイちゃんと、糸井さんたちの日々が写真でつづられていた。
写真を見ながら、はらはらと涙がこぼれ落ちる。悲しいというよりも、かわいいね、いい写真だねぇという気持ちがあふれてくる。
ブイちゃんの写真に、ちゃあを重ねてしまった。楽しい日々がたくさん駆け巡ってきて、ちゃあからのおれいに包まれた。
感情の整理もままならないままに、TOBICHI2を出て、ゆっくりと歩く。落ち着いて来たころ、みかんとナナに会いたくなった。
いつもよりもかなり早いご帰還に、散歩も上機嫌。
もっと、たくさん、普通にくらそうと思えた日。
ブイちゃん、本当にありがとうね。
寂しくなったら、昔の写真をみることにするね。
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