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京都アニメーション放火殺人事件の判決の新聞記事から

裁判の判決が下りた。死刑判決だった。私はこの事件と、青葉被告が影響を受けたという「秋葉原無差別殺傷事件」がずっと気になっている。青葉被告と加藤元死刑囚の「孤独」と「孤立」を見ていきたいと思っているのだ。

今日は、判決を新聞がどう報道したか拾っていき、自分は何を感じるのか。自分自身のために記録したい。それだけである。

(記事より要約していますが、片よりや表現し切れていないところがあると思います。ご了解下さい。そもそもこの形は良いのか分かりません。すみません)
いっちゃえ!

タイトル以外の太字は筆者(私)

朝日新聞 1月26日(金)大阪版朝刊。

*1面 京アニ放火殺人 死刑判決(巻頭記事) 


 36人死亡 責任能力認める
京都地裁 妄想の影響「大きくない」

【要約】
最大の争点だった刑事責任能力について、判決は完全責任能力を認め、心神喪失、または心身耗弱だったとする弁護側の主張を退けた。

判決は
・青葉被告が10年以上にわたり、「闇の人物の監視」「京アニによる小説のアイデア盗用」などの様々な妄想があったと指摘。
・自身が周囲から孤立していく一方、成長を続ける京アニへの恨みを募らせたとし、妄想が犯行の動機に影響したと認定した。

  • 一方、放火殺人という手段を選んだ点は、青葉被告の攻撃的な性格が影響していると判断した。

  • 「被告自身の考え方や知識に基づき自ら選択した」と指摘。その上で、犯行全体への妄想の影響は「大きくない」と述べた。

・放火殺人を考え始めてから実行まで約八ヶ月間あったこと、犯行直前に十数分逡巡していたことなどから、「善悪を区別し、思いとどまることが期待できる状態だった」とした。

・その上で量刑を検討。「強固な殺意に基づく計画的な犯行だ」とした。
・被害者や遺族の悲しみも例えようのないほど深く大きい。

・精神疾患の影響や幼少期の虐待などを考慮しても、「死刑を回避しうる事情は見いだせない」と結論づけた。


【私】
ここに判決の大体が書かれている。大体分かった。
完全責任能力があるとの判決。妄想は犯行の動機には影響する。しかし、善悪の判断や思いとどまることはできたはず、と。「思いとどまる力」か。妄想が強かったら?どうなんだろうね。


*天声人語

・貧困、虐待、不登校、不安定な雇用。この社会が抱える問題の連鎖だ。どこかで止めることはできなかったか。・
この悲惨な事件を繰り返さないために何ができるかを考えたい。

【私】「何ができるか」が大切なのだ。「考えたい」で終わってはならない。

*3面 放火選択「性格の影響」
  動機形成には妄想 認定


【要約】
・最大の争点だった刑事責任能力をめぐり、妄想は動機の形成に影響を与えただけにとどまると判断。性格や知識に基づき放火殺人をいう手段を選んだとし、完全責任能力を認めた。

・判決では、起訴後の鑑定を重点的に検討。より重きを置いて評価したのは青葉被告の「性格傾向」だった。
・被告の家族の「疑り深く、怒りっぽくなった」との証言や、アルバイト時代に暴れた事などをあげ、「攻撃的な性格傾向」を持っていたと指摘。

・放火による大量殺人という手段の選択も、この性格や過去の類似事件をもとに自ら判断したと結論づけた。

難解な用語 裁判員負担

尋問では専門的な用語が飛び交った。重度の妄想性障害、妄想性パーソナリティ障害・・・。
市民から選ばれた裁判員は、「難しかった」との声が上がった。その中で、「死刑か無罪か」という思い判断に携わる。22年の裁判員候補の辞退率は67.4%で過去最大。

被害者参加のあり方課題

・被害者参加「当事者が蚊帳の外に置かれている」との批判を受け、導入された。
・刑訴法は被害者の意見陳述は事実認定の証拠にはできないとしている。それでも、処罰感情に直接ふれることで、裁判員らに過度に影響を与えないかとの懸念がある。

【私】
判決の解説をしている記事。「妄想性パーソナリティ」など、精神障害の理解は難しい。でも、ここが肝だと私は思う。鑑定結果って、起訴前と起訴後と違うんだ。そりゃ難しいわ。

裁判員制度は広がっているのかな。拒否する人も多いんだ。自分がその立場だったら引き受けるかなあ。荷が重い。


*同じく3面 
いちからわかる!

判決で認められた刑事責任能力とは
 善悪を判断し行動を制御する力。心神喪失なら無罪

刑事責任能力とは、①善悪を区別する力 ②犯行を思いとどまる力

【私】さらにわかりやすい解説。
この解説がわかりやすくて良かった。弁護側と検事側の主張の違いとか、刑事責任能力とは何かを、図や表で表してくれている。Q&Aも、よくわかった。

刑事責任能力は①と②とふたつあるんか。なるほど。これは知らなかった。

心神喪失で無罪になったら、裁判官と精神科医の合議で精神病院での入院などの対応を決めていく。つまり、刑罰ではなく、治療で対処する。


   

*10面 社説 
京アニ事件判決 社会的孤立 考える機に


【要約】
・教訓と課題を探らねばならない。
・犯行に至るまでの被告の半生は克明に浮かんだ。幼少期、両親の離婚、父親の虐待、不登校、派遣社員などで職を転々。
・コンビニ強盗で服役・出所後は生活保護や訪問看護を受けていた。

・社会的孤立を深め、虚構の世界に居場所を求めた被告。結果として立ち直りを支えきれなかった更生施設や福祉・医療の現場をはじめ、包摂や支援のあり方を考えるために分析すべき問題が多くある。政府が孤立対策を進めるうえでも検証が求められる。


・裁判員制度は、被告の謝罪を引き出した。処罰感情に影響される懸念も指摘されてきたなか、制度の意義を示した。重責もあった。
・裁判員の言葉の、「命の重みを痛感した」「同じことが起きないように、どう寄り添っていくか」、広く社会で共有したい。


【私】
ここで、私は印象に残ったのは、訪問看護の話。青葉被告は途中から訪問を拒否したと聞いている。
私の在職時代、精神疾患・障害の人を訪問する訪問看護の方から話を聞くことがあった。
「パリで暴動が起こるから、今から行ってくる」などの妄想を言う人がいて、そんなときは、「そうですか。私は行きませんけどね」などと返す、と教えてくれた。

本当に信頼関係なのだ。信頼関係をどう築いていくか。それに尽きる。そして「つながり」 きっと当該の訪問看護の方たちは、残念で悔しい思いをされていると思う。でも、限界はある。何でもかんでも支えられるものではない。

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と、ここまで書いてきて、後悔しています。書き切れるものではない。もっと簡単にまとめたら良かった。でも、引き返せない。せっかくだから投稿しよう。

そして、なんと後半に続くのだ。

*見出し写真は、「我が家の庭に、毎年春を告げてくれる花が咲きました」

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