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書評

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ヨミタイモノ、ココニアリマス。
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#フランス語

アゴタ・クリストフ『文盲 アゴタ・クリストフ自伝』

『悪童日記』三部作を読み、著者アゴタ・クリストフが、母語ではないフランス語で書くことの意…

既視の海
7か月前
25

アゴタ・クリストフ『第三の嘘』

少し感傷的になりながら、アゴタ・クリストフ『第三の嘘』を読む。『悪童日記』『ふたりの証拠…

既視の海
7か月前
20

アゴタ・クリストフ『ふたりの証拠』

いてもたってもいられず、アゴタ・クリストフ『ふたりの証拠』を読む。『悪童日記』の続編であ…

既視の海
7か月前
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アゴタ・クリストフ『悪童日記』

読む本は、いつもゆくりなし。 先日来、「いま読書中」「一番の偏愛本かもしれない」という声…

既視の海
7か月前
18

エラ・フランシス・サンダース『翻訳できない世界のことば』

エラ・フランシス・サンダース(著)前田まゆみ(訳)『翻訳できない世界のことば』を読む。 …

既視の海
11か月前
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分かりあえなさを超えて——エリザ・スア・デュサパン『ソクチョの冬』【書評】

湿った重い雪のように、分かりあえなさが積もる。 分かりあえないのは、出自が違うからなのか…

既視の海
1年前
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“Annam”をフランス語で読む

正月早々、荷物が届いた。発送元はフランス。 クリストフ・バタイユ著、辻邦生訳『安南 愛の王国』の原書である。もちろん注文したのは自分だ。昨年12月7日、到着までおよそ6〜31日とあったから、待っていればそのうち届くだろうと思って、あとはすっかり忘れていた。 『安南』を古書店で入手し、はじめて読んだのが2010年の暮れ。その悲劇性に大きな衝撃を受けた。その簡潔な文体にも驚いた。 本書の「解説」に、フランス本国の評論家による言葉が紹介されている。 英語かスペイン語ならば読