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書評

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ヨミタイモノ、ココニアリマス。
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2023年2月の記事一覧

【書評】エリエット・アベカシス『30年目の待ち合わせ』

登場人物の感情移入と物語への没入だけが読書の楽しみではない。運命であれ因果であれ、人間関…

既視の海
1年前
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エスプリのきいた愛の物語——ダヴィド・フェンキノス『ナタリー』【書評】

拝啓 足早に2月が逃げ去っていきます。忙しいとは心を亡くすことだとは、よく言ったものです…

既視の海
1年前
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【書評】 李 琴峰『独り舞』

我を忘れるほど気持ちと物語にのめり込むのが小説を読む楽しみならば、今回は難しいだろうと考…

既視の海
1年前
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【書評】冨部久志『人生の花火』

写真は、真実を写さない。 では、花火写真家は何を写したかったのか。作家は、花火写真家の生…

既視の海
1年前
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【書評】トルーマン・カポーティ『夜の樹』

冬の日に楽しめると勧められて初めて手にしたトルーマン・カポーティ『夜の樹』。短編集は彩り…

既視の海
1年前
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奇妙だなと思ったことを何でも自分自身のまじめくさった冷静さとのたくまぬ対象で表現する——レベッカと、長い首、楕円形の眼、頭を少し傾けて手のひらを伏せて膝に乗せる——モジリアニ風のジョーンと会ってみたい。『グリニッジ・ヴィレッジに雪が降る』(ジョン・アップダイク「同じ一つのドア」)

既視の海
1年前
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