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『生欲』

最近読んだ本の紹介


生欲/朝井リョウ

「生き延びるために、手を組みませんか。」

うん、おもしろかった、とても
おもしろすぎて次読む本が見つからない
なんてことをしてくれるんだ 、朝井リョウ

「多様性」
この本で1番でてきたであろう言葉
人と人が分かり合おうとする必要性があるのか
そんなことを考えた

確かに、人に気がついて欲しい、わかって欲しい、知って欲しい
そんな欲は誰しも必ず抱えているであろう
だが、歳を重ねると
気がついてくれない、わかってもらえない、理解してもらえない
と痛感する
良くて、「わかるわかる」相槌で終わる会話

いつからだろう
人と人との見えないはずの壁が見えたのは
その壁のせいで愛想笑いが上手くなったのはいつからか
社会に出たら勝手に身についていた
もしくはその前から

「学校に行かなくてもいい」
そんな子供を抱え、悩む親

「今何歳?結婚しないの?」
ずかずか人の心に入ってくるのが嫌でたまらない社会人

「異性が怖い」
トラウマを抱える大学生

ここからストーリーが進んでいきます
当たり前だが人が抱えている悩みは人の数ほどある
耳が痛くなるほど聞いた言葉だ
だが、それを理解しない人や、当たり前だと決めつける人
空気を読まない人間が山ほどいる
「自分の考えが常識」
でかい顔をしている大人が溢れている

この世の全てに
ムシャクシャしている方にとてもおすすめです

「明日、死にたくない」
そう思える日々が続いたら
どれだけ幸せなんだろう