The Beatles「1967-1970」「青盤」

ビートルズの新曲(?)と言っていいかは分からないが、「now and then」という曲が発表された。

この曲は亡くなったジョンレノンの歌声をAIが音源分離処理を施し、故ジョージハリスン氏が録音した部分を含め、ポールマッカートニー、リンゴスター2人が演奏し、完成されたものらしい。

しかしまだ自分は聴いていない。

確かに限りなく新しい彼らの曲に近いかもしれないが、未完成の曲をAIを使って無理矢理作ったような気がしてしまう、ジョンレノンが生きていてメンバー4人で作ったと想定したらと考えると実際かなり近い曲になるのだろうけど。

Youtubeに例えばニルヴァーナのカートコバーンが生きていたとしてAIが作ったニルヴァーナの曲が載せてあったが、「確かにこんな感じかもしれない」とは思ったが、「でも本人が作ったものじゃないしな…」と思い、何だか聴く気にはなれない、実際CDなどで音源化されても買わないだろう。

…でその「now and then」だがビートルズのベストアルバム「青盤」に収録されることになった。

ビートルズの「青盤」は「sgt.peppers lonely hearts club band」から「Abbey road」までの曲が収録されている。

ビートルズは66年アメリカ公演を最後にコンサートを停止し楽曲の制作に更に重点を置き時間をかけることになる。

今まで明るいラブソングを歌いベースギタードラムとシンプルなサウンドだった彼らだが、コンサート停止後そのサウンドや音楽性は複雑性を増す、「複雑」といっても良い意味で「大衆性」を忘れたわけでない。

例えばレディオヘッドは「kidA」「amnesiac 」で音楽性を変えたがエレクトロニカよりのサウンドでメロディを無視しロックを拒否したものだった(当時はそれがかっこよく思えたものだ)しかしそれに拒否反応を示す人も多かったはずだ。

しかしビートルズの凄いところは例えば「all need is love」や「hey jude」のような大きなアンセムになるような曲もありながら、「revolution no9」のような前衛的な曲や「helterskelter」や「yer blues」のようなハードな曲もあるところだ。

それでいて「I am the walrus」や「strawberry fields forever」のような難解な詩を書きながら複雑なアレンジを施した曲もある。自分がビートルズを聴くまではビートルズ=明るいラヴソングばかりというイメージがあったが、そういうわけでもないのである。

ベストアルバムの「赤盤」「青盤」はビートルズの代表曲を網羅しているものではあるが、彼らがコンサートを停止した「rubber soul」から「Abbey road」までのオリジナルアルバムを特に聴いてもらいたい。

彼らがなぜ世界中を席巻したのか、そして現在でもビートルズというバンドが高い評価を受けているのか分かると思う。

例えばビートルズを全く知らない人が曲を聴いたとしても聴いたような曲が存在する筈だ。

自分がビートルズを聴いたのは2000年代に入ってからだが、解散して30年以上が経っていたが知っている曲が色々あった。

新曲(?)発表にともなって「赤盤」「青盤」が再リリースされたが、まだビートルズを知らない若い世代に聴いてもらいたかったりする。

…そういえば昔の記事でレディオヘッドの「kidA」や「amnesiac」を「過大評価」と書いたが久しぶりに聴いたら、「そんなに悪くないような」と思ってしまったが。

まあでも「悪くはないが、そこまでではない」というのは変わらないか(笑)

…どっちなんだ。

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