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高強度レジンブリッジの終焉…

 高強度レジンブリッジってご存知ですか…?



これです。

 一言でいうと保険でできる白いブリッジ。条件としましては、
 ・7番が全部ある
 ・④5⑥のブリッジのみ
細かいことをいうともうちょっとありますが、まぁこんな感じ。

覚えなくていいです笑

 今回のタイトル「高強度レジンブリッジの終焉…」ということで、まだ始まってもねーよっていうツッコミをいれたくなるところでしょうが、こいつがどの層にウケていたのかなどの話を含めてやっていきたいと思います。

①なんで流行らなかったのか

 この高強度レジンブリッジ、GCのエクスペリアという材料を使うのですが材料費が金属とほぼ変わりません。そして、高強度レジンブリッジの保険点数も金銀パラジウム合金の④5⑥ブリッジとほぼ変わらないんです。

 CAD/CAM冠が登場したときって、CADの方がかなり点数的に良くて、歯科医師の皆さんは脱離や破折と戦いながら頑張ってCADを導入したと思います。

 しかし、材料費も点数も変わらずただ白いだけでめんどくさいブリッジを歯科医師も技工士さんもいれるわけないんです。

②ボンディングテープラボの登場

 しかしそんな中、デントレードさんからびっくりするようなものが発売されます。

それがボンディングテープラボです。

 この商品何が凄かったかというと、材料費が安い。この一言です。

 細かいことを言うとたくさんあるのですが、GCエクスペリアと比べると
 1症例
 ・GCエクスペリア→15000円
 ・DTボンディングテープラボ→6000円
と1ブリッジ入れるのに材料変えるだけで9000円も差がでたのです。

 しかしこの高強度レジンブリッジ、技工士さん側からも結構嫌われてまして、割れたり、中のメッシュが見えちゃったりなどのことを考えるとそれでもめんもくさいものという扱いでした。そもそも9000円すべてが技工士さんへ入らないのでさらに微妙です。

 ではどこにこいつがウケたのか。

 それは院内技工士さんがいる小規模歯科医院です。当院はまさにそこに当てはまるので10症例以上やってました。

 利益は医院に残りますし、メッシュ見えそうだから対合調整して!みたいな技工士さんのお願いも密にすることができるので高強度レジンブリッジはここの層に刺さりました。自分の知り合いで高強度レジンブリッジを取り扱っていたのは3医院くらい知ってますが、すべてこのパターンです。

③突然訪れた終焉のとき…

 とまぁ④5⑥のみとはなりますが、症例選べば特に割れも外れもしないので細々と高強度レジンブリッジをやっておりました。がしかし、去年いきなり終わりを迎えてしまいました。

 ボンディングテープラボを作っているデントレードが、アンジェラスジャパンと合併。

 そしてボンディングテープラボ、廃止…。

 です。

 そして僕らは判断しなくてはいけません。

 またGCエクスペリアに戻りますか?

 答えはそう。

 いいえ。

 …

 さすがにめんどくさいです。ブリッジを白くしたければ自費!これに限ります。

 そうして当院のメニューから高強度レジンブリッジは消えてなくなりましたとさ。

 ちなみに知り合いのところも1つの医院はやめるって聞きました笑

 今後はPEEKに期待します。ではまた!

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