<DeepX HISTORY 後編>“機械の自動化”というロマンは今、本格的に社会を変えるフェーズへ丨代表取締役:那須野薫
前回の記事では、起業の経緯や立ち上げ時の奮闘をご紹介しました。今回は、DeepXの急成長していく事業の変遷と、その中で培われてきた文化、そしてこれからの展望をご紹介します。
DeepXが実現する“あらゆる機械の自動化”という未来像に少しでも興味がある方は必見です。ここから、さらに新しいフェーズに踏み出し、革新を生み出そうとするDeepXの現在を是非ご覧ください。
増員・拡大・増床。2018年から加速し続けるDeepXの成長
――起業して3年目の2018年はどんな年でしたか?
創業初期から学生アルバイトとして働いてくれていたメンバーが大学を卒業して、正社員として会社にジョインしてくれたのが、この年です。アルバイトも含めてメンバーが増えてきて手狭になってきたので、今のオフィスに移転しました。
――1人で創業された会社が、大きな規模になってきましたね。
人も増えたので、だいぶ会社らしくなってきて。この時期には会社のロゴグッズを作ったりしましたね。Tシャツとか、帽子とか。
業務外の社内イベントもどんどん充実してきました。冨山が学生時代からボルダリングをやっていたので、みんなでボルダリングをする会(通称:壁会)を1~2ヶ月に1回は実施していました。
他にも、登山に行ったり、ゴルフとかサッカーもやっていた時期もありました。今は、コロナの影響で一切できてないんですが……いやー、寂しいですよ。またはやくみんなで集まりたいですね。
(業務外でもチームの一体感は抜群です!)
――2018年には、NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)から優れたAIベンチャーとして表彰もされたんですよね。
「食品(非定形・軟体物)を定量でピックアップするAIアルゴリズムの研究開発」が、生産性分野で最優秀賞を受賞しました。形がバラバラで柔らかい大量のパスタの山から、ロボットのアームを使って定量のパスタを取り出して盛り付ける、株式会社イシダ様との共同開発プロジェクトで、画像認識や強化学習を活用した開発に高い評価をいただいたのです。
――この時期からは、外部に向けた活動が増えていますよね。
2018年から2019年は、外に打って出た時期でした。AI EXPOやHONGO AIで事例の紹介をしたり、サンフランシスコのイベントで英語でピッチをしたり。深層強化学習向けのライブラリ『machina』をオープンソースソフトウェアとしてGitHub上に公開したり。社外に向けた取り組みが多くなりました。
(Morning Pitchにも登壇しました)
――創業したばかりの頃からは、代表取締役としての役割も大きく変わったのではないでしょうか?
そうですね。優秀なメンバーがどんどん増えてきて、開発の舵取りまで他のメンバーに任せられる状況になってきたからこそだと思います。その分、代表として、採用や営業のための外部に向けた活動に集中できるようになりました。
こうした様々な活動や成果発表が実を結び、2020年7月には、総額16億円の資金調達を実施。当該資金を活用してエンジニア採用の強化や計算資源拡張を推進し、「あらゆる機械の自動化」に向けた次の一歩を踏み出したところです。
起業を通して、志を同じくする人たちに出会えた
――DeepXの歴史の中で、特に印象的だった瞬間はありますか?
元々“機械を自動で動かす”ことに関しては、右も左もわからないところからスタートしたので、自分たちが開発してきたAIで重機が動くのを最初に目にしたときの感動はちょっと忘れられないですね。機械が自動化していく未来を信じてやり続けてよかったなと。
今でも、それぞれのプロジェクトにおいて、実際にAIシステムを搭載して機械の動きを確認する際や、開発が進むにつれて動作がスムーズになっていくのを見たときには大きな感動があります。心から「この仕事をしていてよかったな」と思える瞬間です。
――起業してよかったと感じるのはどんなことでしょう?
”機械を自動化する”というロマンに共感してくださる方に、たくさん出会えたことでしょうか。「なかなか大変だけど、大事なことだし、早急に実現させたいよね」と本気で思っている方は想像以上に多いとわかったのはすごく嬉しいことでした。
この「応援してくださる方の多さ」は、会社を立ち上げ、事業について外部に発信していく中で初めて気づくことができましたね。改めて会社を始めて良かったと思うポイントです。
個人としても、自分の興味領域がそのまま事業と繋がっているので、常に楽しんで仕事できています。
もともと私は「人間は正しく作業するためにどんな感覚を使っているのか?」「何ができなくなると作業ができなくなるのか?」という”情報認知学”に対して強い興味があって。まさにその「人間の情報認知の仕組み」をどう機械に代行させるかがプロジェクトの鍵となるので、すごく面白いですね。
社会を変える準備はできた。共に革新を起こす人に会いたい
――逆に起業をして大変だったことを教えて下さい。
そうですね……だいたい全部大変でしたね(笑)。
でも、いちばんの難しさは、技術開発に時間がかかることかもしれません。機械の自動化の目途が立つまで3~5年はかかるだろうと創業時から想定はしていましたが……やはり振り返ると、ここまで長かったですね。5年目の今、ようやく実際の現場に導入されて自動化が進んでいくフェーズに入れたと感じています。
――今後進めていきたいことはありますか?
これからもDeepXの事業成長を加速していくためには、あらゆるポジションで優秀な人材が必要です。ですから、採用は一層強化していきたいですね。
ハードウェアとソフトウェアの技術をかけ合わせて、自分の手で開発を進めていきたいエンジニアにとって最高の環境だと自負していますし、心から楽しんで仕事ができる事業内容だと思います。多くの人に興味を持ってもらいたいですね。
――最後に、DeepXのnoteを読んでくださっている皆さんに向けてメッセージをお願いします!
元々R&Dのフェーズにあった事業ですが、基礎段階の技術開発も成功して一段落した状態です。これからのDeepXでは、現場の自動化を社会に広げていく方にアクセルを踏んでいきたいと考えています。
当社は現在、間違いなく「社会への貢献を実感しながら仕事ができるフェーズ」にきています。興味のある人は是非一度オフィスに来てみてください。一緒に”現場の自動化”、”現場の省人化”で世の中を変える挑戦をしましょう。
お知らせ
現在DeepXでは採用を積極的に行っています!
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