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【飲めないのにコーヒーを飲んだ】小噺1:あなたらしさって何ですか?

はじめましての人は、はじめまして。そうでない人は、こんにちは。どうも、紅茶です。今回は、初の試みというか、ちょっとした小話をしようと思います。というのも、少し笑える話を思い出しまして...。決して爆笑できるわけではないということをご了承ください。微笑ましく思っていただけると幸いです。では、いつものように紅茶でも、といいたいところなのですが、今日はコーヒーでも飲みながらどうぞ。

今回の言葉はFlower Flowerというバンドのコーヒーという曲に出てくる歌詞です。知っている方は知っていると思いますが、Flower Flowerはあの有名なシンガーソングライターYuiが引退後結成したバンド名です。「歌ぐらいは自由に歌わせろよ」といったようなパワーフレーズが入っており、あまりの人気のために好きに歌が歌えなくなっていったYuiの思いを感じる曲だとファンの間では有名になっていました。才能とか価値とか周りの決めたレッテルによって、だんだん自分を出しづらくなっていったんでしょうね...。出す曲が度々ヒットする喜びと、何か違うと感じる悲壮感。私のような平凡な人間には理解し尽くすことはできない領域の話でしょう。この歌いたいように歌えないということを、Yuiは1フレーズ目で「飲めないのに飲んだコーヒー」と表現したと思うと、喉をスッと通った感じが私はしました。とても深い表現だと感動せざるを得ません。あくまで価値観の問題ですが、評価されることと自分らしさを貫くことはどちらが大切なんでしょうね?

とまあ、前置きはこの辺にしておいて、今回の小話なのですが、日常という漫画で「ドッピオの回」というものをYouTubeを見て思い出しました。これを読んでる方も経験した方は少なからずいるのではないでしょうか。簡単に結論を言うと、無知は恥ずかしいね、という話です。紅茶という名前でありながらコーヒーの話をすることをここで謝罪します(笑)では、どうぞ。

私が通っていた高校は田舎と都会の間にあったために、田舎から来る人と都会から来る人に分かれていました。当然、いつも遊ぶグループの中でも田舎に住んでいる人と都会に住んでいる人に分かれるわけで、田舎に住んでいる友人がある日、スターバックスに行ったことがないと言ったのです。都会寄りに住んでいた私は、どこにでもあるものだと勝手に思っており、当時はかなり驚きました。それがきっかけで今度遊ぶときにみんなでスタバに行こうとなったのです。

スターバックスといえば、なんちゃらフラペチーノだったり、トッピングのオプションだったりと呪文のようだと言われることがありますよね。正直、私もあのカタカナを追うのはシンドイと感じます。そんな中でも、もっとも厄介なのがメニュー上ではアルファベット1文字でしか表記されていないサイズです。日常という漫画でも、登場人物が呪文のようなメニューを見て知ったかぶった結果、恥をかくというシュールなものでした。(ちなみにドッピオというのはイタリア語でダブルを意味するらしいです)

そうです。先に言ってしまいますが、今回の話は、私の友人が似たようなことをしていたという笑い話です。

スターバックスに初めて行った私の友人はまず、メニューを見て固まりました。行ったことある組は、とりあえず行って来いとその友人を一人でオーダーに行かせたのです。友人もあまり恥を気にするタイプではなく、むしろネタにしたいという意気込みでレジへと向かいました。オーダーに聞き耳を立てていると、フラペチーノのがスムーズに読めていないことや、オプションはいかがなさいますかと定員に聞かれて戸惑っているだけでとても面白かったのを覚えています。しかし、サイズを聞かれたときに友人はS、T、G、Vのサイズ表記を見て今度こそ数秒フリーズしました。正直、なんで店員も教えてあげなかったのかと今になっては疑問ですが、当時は面白かったので良しとしましょう。きっとS、M、Lというサイズ表記に慣れている我々にとってまず、Sは“small”だと考えてしまいます。だから、Tが“Tall”には行き着けないのです。それを超えてもなお、GとVの壁...。あんなの初見殺しですよね。ただ、オーダーをするだけであれば別にそのアルファベットがなんていうかは正直関係ないのです。指をさして「これで」というだけなのですから。

しかし、テンパった友人はおそらく早く回答しようと思ったのでしょう。一番大きいサイズのVを指差して

「ビクトリーで!」

と言ったのです。まあ、その場に居たら面白いんだろーなくらいに受け止めてください。けど、その時は思わず飲んでたモカフラペチーノを吹き出してしまいました。確かに、Vから始まる英単語ってそんなにないことを考えると、“Victory”が出てくる可能性はあります。しかし、サイズを聞かれてるのに「勝利!!」と叫ぶのは完全敗北ですよね。しかも、その時の店員はやはり外れの店員だったのかはわかりませんが、クスりとも笑わず、真顔で“Venti”ですねと言って受け流したのです。またそれが面白くて、騒げない店内で笑いを堪えるのに必死でした。その友人が涼しい店内にも関わらず汗をかきながら、特大のフラペチーノを持ってきたのは今でも鮮明です。

とまあ、たったこんだけの話なのですが、思い出したからには忘れる前に、誰かと共有したくなってしまい書かせていただきました。こういう経験ってでも色々なところでもありますよね?私も無知のあまりに恥をかいたことが多々あります。アヒージョをメキシコあたりにある有名なダンスだと勘違いしてた時期もありました...。教訓というわけではありませんが、やはり知識というのは人間としてしっかりとしているんだぞと思わせる強力な武器であると改めて思います。本なんかをよく読んでいる人は、知識が豊富で羨ましくも感じますしね。飲めないコーヒーも飲んでみたらいいことがあるかもしれません!

はじめましての人も、そうでない人も次回はコーヒーじゃなくて、紅茶を飲みにきてくれると嬉しいです。それでは!